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クナシリの地誌のレビュー・感想・評価

クナシリ(2019年製作の映画)
4.0
作中にて国後島の島民が「この島には戦車と大砲とゴミ溜まりしか無い」って言ってるのが特に心に残った
実際にその通りでインフラもマトモに整備されて無くゴミが散乱してる風景は悪い天気と相まって北海道からほんの少ししか離れてないと思えない程暗く見える
そして住民はこの現状に対して「そんなものよ/Вот так」と諦めたように言う
「日本と共存できれば」と言いつつも歴史背景を鑑みれば不可能な事は火を見るより明らか
そんな誰からも見捨てられた島の現状を中立的にありありと写しているように見えました
日本でもロシアでも無いフランスだからこそ作れた映画だと感じた
北方領土に興味のある人ならば絶対に見るべき映画だと思った

北海道の羅臼から見えた国後島はこの映画を見た後だとより遠くなってしまったように感じる
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