"プロメテウス"
先に言ってしまうと、自分には知識不足なのもあって消化しきれなかった。
脚本は3時間常に密度が高く、登場人物が異常に多い上に、時系列通りでない部分もあるため、非常に難解だった。
また、やはり日本人としてはなかなかすんなりと受け入れ難い気持ちもあり、ここで描かれているオッペンハイマーの姿を見てどう思うべきなのかもまだ分からないし、とても初見で結論は出せない。
まず間違いなく言えるのは、この映画には一流の中の一流といえるアーティストたちが揃っており、非常に見応えがある。
豪華すぎるキャスト陣の演技合戦はさすがの求心力。
大好きなホイテ・ヴァン・ホイテマの撮影も美しい。
序盤はやや過剰な気もするが、ルドウィグ・ゴランソンの音楽もやはりよい。
どの点から見てもリッチな映画体験。
一つ残念なのは、原爆投下後のオッペンハイマーの悪夢描写が生ぬるいこと。
もっと生々しく記憶に焼き付くようなグロテスクさが必要だったのではないか。
もしくは全く無いほうがよかった。
