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オッペンハイマーのchinsukoのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0
確かに難解、登場人物多し、だが全て予習して臨む必要ありますか?

本作はオッペンハイマーの伝記映画で、オッペンハイマーの視点で語られる部分多しという風に考えると、重厚なドラマである本作は必要最低限の情報のみでも楽しめる、納得できる作品ではないでしょうか。

アカデミー賞作品賞を受賞した本作だけに、十分楽しむためのお勉強はした方が良いかもと思います。登場人物は実在の人なので人物相関図だけでも頭に入れておくとか。

まあ、自分は特に伝記を読んだりはしていなく、オッペンハイマーや、敵対するルイス・ストローズの人物像を軽く知ったぐらいの知識で見ました。

前半はシーンの切り替わりがかなり速く感じて、置いていかれながら何とか自分なりに理解しようと、必死でした。

鑑賞後に思ったのは、ストーリーの要が所々あるので、そこを理解しておけば良い気がします。

前半で言うと、第二次世界大戦が勃発し、マンハッタン計画のリーダーとなったオッペンハイマーと作業を共にする人物たちや、ルイス・ストローズとの確執となった公聴会の様子ぐらいですかね。あと女性関係、ピューちゃんとの絡みとか。

中盤の「トリニティ実験」のシーン。

後半のオッペンハイマーが広島・長崎に投下された事実を知ったシーン。大戦終結後のファンミーティング。
査問委員会での赤狩りを匂わせるシーン。協力者の手のひら返し。ストローズの最後など。


ノーラン監督の今までの様なエンタメ性を排した伝記映画は、中々見応えがありかつ1回見ただけだと解らないというパターンを残しつつ、アカデミー賞も納得の作品かなと思います。

長尺なので劇場へもう1回、とは行きませんが、ソフトか配信が来たら、今度は自分のペースで見たいと思っております。
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