AAA

オッペンハイマーのAAAのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
「メメント」「ダンケルク」「テネット」でも見られた様に得意の時間軸を操る手法を採用している。
今回は3つの時間軸を行き来し、登場人物も多いので、オッペンハイマーの視点以外はモノクロで描くという演出を加えた事で観客が物語を見失わない様な構成になっていた。

原爆を作りはしたが、どこに落とすかを決めるのは我々の仕事ではない。という部分が科学者の全てを物語っている気がして、クローン技術を作ったけど倫理的にどうかを考えるのは科学者ではなかったり、AIも人類を滅ぼす可能性があるけど、科学者側はあくまでより性能の高いAIを作りたいと考えているといったように、彼らはある意味芸術家でそれらをどう使うかは他に任せるといった問題提起だけをし続ける。

しかし、キリアン・マーフィーの大きな瞳は科学者としての知的好奇心から大量殺人兵器を作ってしまった苦悩、迷い、虚しさを物語っていた。
AAA

AAA