日本で上映されるのか？と言われながら、遂に日本でも公開。
いやはや、流石ノーラン監督。
変わらず映像に力のある作品でした。
大学時代の孤独感からプライベートの愛人関係のゴタゴタ、核爆弾の完成までの紆余曲折、完成後の後悔と葛藤、その後赤狩りによる告発を受け、徹底抗戦など、かなり色々盛り込まれた一本。
3時間ながら、テンポよく長さを感じさせない内容。編集、構成がしっかりしてたのかな。
原発について:物理学者として、最後まで仕事をやり遂げた、考えは間違ってなかったと証明できたことの達成感はあったんだろうなぁと。チームで取り組んでいたらますます、その結果何が起こるかは二の次となってしまうんだろうなと、閉じた空間の怖さを感じた。
こんなことが過去にあったのなら、いつか同じような人、組織が世界を終わらせてもおかしくないのでは？と恐怖すら感じた。
戦争に使われて、同じ組織でも研究の場とは直接関係ない人たちは結果に喜び、集会でも大騒ぎ、一方で徐々に罪悪感と向き合うオッペンハイマーとの温度感、本人の心の揺れもしっかり描かれていたかと。
色々考えさせられる濃い一作でした。
