なぜクリストファーノーランがこの時代にまだフィルムにこだわっているのか、その理由が少しでも理解できたような気がする。ホコリの汚れや独特の色味、たまにある映像のズレ。その全てがオッペンハイマーの空気感とマッチしているだけでなく映画館で映画を観る喜びを思い出させてくれる。特に白黒のシーンはIMAXにもまさる美しさ。同じ映画を観ているはずなのに全く違う映像を観ている感覚に陥る。ノーランが多用するカラーと白黒の対比はこれが理想なのだと確信できるような映像。
広島に住んでいて良かったとまで思える体験だった。ニュー・シネマ・パラダイスを観た翌日だったのも良かったかも。フィルムで映画を観る体験をできる場所が少しでも残ってほしいなと願う。
1回目鑑賞 IMAXレーザーGT 3/31
2回目鑑賞 35mmフィルム版 5/13