日本人としてこれを観られない海外の人はどう思うのか。国民性はそれぞれあるだろうが、戦争となればこの賞賛と歓喜と後悔と自尊は共通するのだろうか。
筑摩書房の「オッペンハイマー −−愚者としての科学者」を読んだ。幼少期や大学時代のオッペンハイマーの潜在的な精神に、皆はどんな人物像を描いただろう。
科学に責任があるのか？強大な水爆に異を唱えたら非国民だと言われて当然だったのだろう。日本も特攻があったのだから、立場が違えばどうだと考えてしまう。
ドイツ、ソ連を含めた他国に対して性善説は存在しない。武器を捨てようと説得して同時にポイできるはずない。だから結局地球は…
原爆を広島と長崎に落として歓喜につつまれるロスアラモスなのに、我々は高いお金を払ってコーラを飲んでポップコーンも食べながら満席の巨大スクリーンを眺めている。
核分裂、核融合は発見したのが悪い？
原爆、核の恐ろしさを子どもたちに伝えただけではいけない。誰かが武器を持つと(仮に持っていなくても武器を持っていると仮定して)我々も武器を持たざるを得ないという世界精神性もなんとか理解しなくてはならない。
落としてよかったは絶対に認めたくないが、考えは止めてはいけない。
ダンケルクのように異なる時系列をたどっていく。各々がなんとも言えない自尊と少しの賞賛が混じり合い、気持ちがおかしくなる。
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出来事が出来事なだけにうまくまとめるのは難しいが。
「日本に対して配慮がない。原爆の悲惨さが必要十分に表現されていない、冒涜だ。アメリカは謝罪すべき。」の意見はここでは誤りであると思う。あくまでもこれは各国にあり得る現象であり、科学という世界平等で清く正しく共有されしものが武器に生まれ変わることが世界にどう影響するか。罪の有無はここではわからないが、幼い精神性でありながらあくまで科学者の道理で研究した結果が人の命を破壊するモノに変化されるなら何ができようか。戦時中、経験していない私が言うのもお門違いであるが。生み出した人間の葛藤を賛否ありで伝記する映画について考えを馳せるべきだと考える。
