良くも悪くもノーランっぽさをあまり感じない。話は思っていたよりもかなりしっかりしていてめっちゃ面白いし凄い。正直広島・長崎の惨状が描かれず残念って言ってる人は、かなり私情で観ようとしていて、映画の世界に入り込めていないからだと思う。サントラもめちゃくちゃ良い。IMAXで観たからっていうのもあるけど、劇中の音の迫力も素晴らしい。史実に基づく映画だとダンケルクもあったけど、ダンケルクであまりハマらなかった時間軸のミキシングが、オッペンハイマーではかなりわかりやすく丁寧にされていて、スッと入ってきたし分かりやすい。ちゃんとオッペンハイマーの見た目を変えているのも分かりやすさを助けていた。プレステージであったような大実験場みたいなところが少しずつ点灯していく演出はめちゃくちゃ好きだった。ただ気になったところもあって、一つ目は白黒のシーン。映画を観てれば白黒のシーンがどういうシーンかはわかるけど、メメントみたいにもうちょっと明確に分けたり、例えば罵られた時に世界がカラーから白黒に変わるみたいに変化するシーンを作ったりしたほうがもっと分かりやすかったと思う。もう一つはおっぱい要らない。
良くも悪くもノーランっぽくないけど、やはり細かいところにノーランを感じるそんな映画。
