音響演出とロバート・ダウニー・Jrの演技がすごかった。ただ、予備知識がなく理解が追いつかない部分があり後悔…。オッペンハイマーの半生や周りの学者のことは予習しておくべきでした（セルフネタバレになるんだろうけどまぁ自伝だし…）。なお、時系列が入り組んでいるものの、色の変化のおかげで追いやすかった。
学生時代の行動や失礼な言動などオッペンハイマーの異常さを散りばめて変に同情させないのはよいとして、原爆投下後の苦悩の表現は微妙。3時間もあるんだからそこに至るまで〜苦しむくだりはもっと丁寧に描いてほしかった。また、個人的には被爆の表現にも遠慮が感じられた。実際、彼は数字以外の具体的な被害をどの程度認識していたのだろうか。また、実験成功に歓喜するシーンはなかなかの嫌悪感だったけれど、実際戦時中もあんな感じだったんだろうなと。
長さのわりにと思うと総合評価はなんともですが、いち日本人としてちゃんと映画館でこの作品に向き合えてよかったと思う。
