Mayuko

オッペンハイマーのMayukoのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0
久しぶりの映画館で映画鑑賞、ノーラン監督がオッペンハイマーについての映画を製作しているといった記事を見かけた数年前から見たかった作品、ようやく鑑賞できました!!

トリニティ実験がクライマックスだとは思うけど、戦後にオッペンハイマーが苦悩する様を描くことで、この映画は反戦・反核映画になり得たんだと、賛否両論あるようですが、私個人はそのように感じました。

この映画を鑑賞してまず思ったことは、成功するかわからない実験に、20億ドルもの資金を準備できるような国に、竹やり振り翳して鬼畜米英を謳っていた我々の先人たちは勝てるわけなかったって、一生懸命国のために戦って殉職した方達には申し訳ないけど、率直にそう思いました。同じ戦時下のはずなのに、授業で習った日本の戦時中とは全く違うような人々の生活ぶりで、当時の日本人が彼らの生活を目の当たりにしたらどう思うのだろうと、少し映画とは離れますが、そんなことも考えた3時間でした。

一方で、広島長崎に関してはセリフ内で登場するものの、映像的な描写はなく、エンドロールも隅から隅まで見ましたが、私が確認できた日本人関係者は1名でした。
また、私個人としては、原爆投下以外に、日本を降伏させる方法を模索すべきだったのではと思う人間なので、1945年の2度の原爆投下は、核開発国に対する牽制が第一目的で、日本を降伏させるというのは日本への投下を正当化させるための後付けであり、極めて人命を軽視した決断だったように、本作を通して改めて感じました。

オッペンハイマーが生み出した核兵器が、広島長崎で多くの命を奪ったのは揺るがない事実としてありますが、1945年以降、核兵器が世界の安全保障の均衡を保つ役割を果たしているのも事実です。現在の国際社会において、ウクライナやパレスチナは戦時下にあります。ウクライナはソ連の残留核をブダペスト合意を以て放棄した国、イスラエルは国連の決まりに反して核を保有する国ですが、現状両戦争において原爆が使用されたという事実はありません。おそらくそれは、人類が広島長崎で核兵器の威力を目の当たりにしたからであり、これからも未来永劫、日本(広島・長崎)だけが被爆国であり、これ以上の被爆国はいらない、改めて原爆について考え、そのように感じました。

ってかめっちゃキャスト豪華やった、、
ストレンジャーシングスのパパもいたし、アイアンマンもフレディマーキュリーもいたね!
エミリーブランド妻演技もとても良かったけど、やっぱり例のセックスシーンはほんまに謎🤷‍♀️
Mayuko

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