主人公の原子爆弾開発による良心の呵責と、彼を妬む人物が赤狩りを利用して地位を貶めようとする二つの物語が交錯する。登場人物が非常に多くメインキャスト以外は誰が誰だか途中わけわからなくなったが、前述のストーリーの芯さえ押さえていれば物語を理解する上で大勢に影響はない。
ただ、高校レベルの近現代世界史の素養は最低限必要なので、勉強してないひとはちょい難しいかも。
原爆を投下された日本あるいは広島、長崎に対しての描写は皆無(会話の中に出てきているくらい)。それらを物語から削ぎ落としあくまでも彼自身の内面にフォーカスしている描き方が日本人としては逆に興味深い。
