警官殺害の罪で20年服役していたのちに出所した女性。監察下での仮の住まい、仕事探し……、そんな中、殺人犯罪の過去のある彼女に対する、人々の攻撃や冷たさ、拒絶に突き当たりながら、生き別れとなっていた妹に会いたいと手だてを尽くしていく。更に、殺害された警官の遺族もまた、人生を変えられてしまっており、出所後の彼女の生活を把握し続けているのだった……。20年の刑務所生活を経た…ってことで、ヒロインが、本当、風雪に曝されて来たって感じの、あらくれて口数も少ない労働者…って感じである。でもサンドラ・ブロックの目力（めぢから）というのか…、豊かな目や表情から、優しい気持ちとか色々な感情が伝わってくる。美人なのにほとんどのパートで地味な髪形、むさくるしい恰好しかしていないのは徹底している。全体に地味なムードだけれども、ひたすら暗鬱というのでないし、無駄もなく、会話や話の進みは力強さとテンポの良さがあって、良かった。
