ゆたかちひろ

ノースマン 導かれし復讐者のゆたかちひろのレビュー・感想・評価

3.9
ロバート・エガースにヴァイキング&北欧神話は絵作りがマッチしてて、すごく良い。ヴァイキング物の映画って、こう、すごく作った感じがあるけど、これはほんとに歴史ものって感じ。
ただ、ヴァイキング視点での描き方なので、必要な時しか抜けない剣とか、少々ファンタジーな描写は入るんですけど、きっとヴァイキングであれば事実として語るだろう内容なので、説得力あるファンタジーでしたね。彼らにはヴァルハラも現実のものとして見えてるのかもしれない。
ただ、観る前に、Wikipedia程度で良いのでヴァイキングの歴史を予習しておくと、彼らが海の上にいる生活がメインでは無いことがわかるので、話が入ってきやすいかもです。信じる神の違いで生き方も違ったり。有名なヴァイキングの王の逸話とかもちょこっと読んでからみるとより楽しいです。

スカルズガルドの少し猫背な熊&狼な雰囲気とかもすごく良かったし、アニャとのやり取りで涙腺ポンコツな私は泣いてしまった…。
ニコールキッドマンにも胸がキュウキュウ締め付けられたし、本当に豪華キャストだなぁ。イーサン・ホークも出番少ないのにすごく印象深いし。
そんな中、ウィレム・デフォーの使い方が面白すぎてwいやアレはアレでいいんだけどさwビョークはただのビョークでしたw

とにかくロケーションがすごいし、CG使わないうえにカメラ1台で撮りっぱなし、だからちょっとでも駄目だと何度でも最初からやり直すのだとか。過酷な撮影だったんだろうなぁ。登場する人たちの雰囲気が全力で重い。(しんどいから、ではないだろうけどw)
この辺の雰囲気は監督の個性が色濃く出ていて、やっぱ好きでした。

パンフレットはインタビューや解説に写真が入った、ごくごく普通のパンフレットです。映画が面白かったなら買っても良いなという仕上がりですね。

【人はいくら死んでも平気だけど動物死ぬのがダメな人への注意点】
犬が死にますが、細かい描写はありません
馬がめっちゃ死にます、斬首上等です。
人が芸術点の高い殺され方をします。
ゆたかちひろ

ゆたかちひろ