名波ジャパン10

シラノの名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

シラノ(2021年製作の映画)
3.9
客観的に評価するとそこそこの良く出来たミュージカル作品。ただ、時期的にスピルバーグ監督の「ウェストサイドストーリー」と重なり、フランスを舞台としたミュージカルということで「レ・ミゼラブル」と比べてしまう。ということで、どうしても厳し目の評価にならざるを得ない。原作では長鼻の醜男のシラノを小人とした点は成功。ただ、ヒロインのロクサーヌのキャスティングは大失敗。音楽も地味過ぎ。やはり高い評価は出来ない。
映画の中で、決死の突撃前の兵士達が家族や恋人に遺言を残すシーンがあるが、時節柄、ロシア軍に立ち向かうウクライナ兵を思い浮かべてしまう。ニュースの「ウクライナが善戦し、持ち堪えている」という表現に違和感を感じつつ。