下鴨幽水荘にあるたった1つのクーラーのリモコンが溢れたコーラのせいで壊れてしまった。
ひょんなことからタイムマシンを見つけた「私」は、前日に戻り、壊れたリモコンを持ってくることを思いつくが、他のメンバーたちは好き勝手に過去を満喫。過去改編による宇宙消滅を危惧した「私」は、危機を脱するべく奔走するのだが・・・。
2010年にTVアニメ「四畳半神話大系」が放映されて12年ですか。随分経ったものです。
その「四畳半神話大系」のキャラが、2001年初演のヨーロッパ企画の舞台劇、更には2005年に映画化もされた「サマータイムマシン・ブルース」の設定で登場するという本作。
いい意味でダラダラした「四畳半神話大系」の雰囲気をそのままに展開されるので、「四畳半神話大系」が好きだった人は、十分に楽しめるのではないでしょうか。
ドタバタした中でありながら、最終的にはキッチリと伏線が回収されて、とても綺麗な着地を見せる。正に舞台劇の匂いを感じさせる構成は、「四畳半神話大系」の世界観にマッチしている気がします。
また「四畳半神話大系」よりも時間が進み、所謂「青い春の終わり」を感じさせる締め括り方も、良い余韻を残すものでした。
こういう良質の作品を観ると、また「四畳半神話大系」の別のストーリーを所望したくなりますね。
