オオイタ

四畳半タイムマシンブルースのオオイタのレビュー・感想・評価

5.0
原作から監督、キャラデザ、主題歌etc.すべてが鑑賞前から最高だと思わせる布陣でも、観終わった後にその気持ちを維持させてくれる作品は案外稀有なわけでして。

様々な演出が冴え渡りながらも、ストーリーテリングの強度は古典落語あるいはハリウッド黄金期の名作といった普遍性がある。つまり観終わった後の最高さというのは「映画はこういうのでいいんだよ」という投げやりに見せかけた、最高の賛辞を意味する。ちなみに、この「映画は〜」の前に続く文としては、(脚本を多重構造にしたり、気を衒った演出をしたりする作品が多くなってきてる中で、結局は)といった文言が連なる。

ラスト、「私」によるあまりに完璧な独白で締めるストーリーを、ぜひ今年も色々あったであろう夏の終わりに観て欲しいです。
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