本土での内線が続くアイルランドの孤島で妹と二人で暮らす、優しいが不器用な主人公。親友から唐突に絶縁を告げられる。理由は何なのか? 本気なのか? 関係は修復するのか?そんな疑問をよそに事態は良い方向には向かわない。周りの住民や、いけ好かない警察官、死神と呼ばれる島の老婆。そして死をもたらすと言われるイニシェリン島の精霊が舞い降りるのだった。精霊は彼らの暮らしに、人生に何をもたらすのか? 今年のアカデミー賞で主人公を演じるコリン・ファレルが主演男優賞に、親友を演じるブレンダン・グリーソンと変り者の警官の息子役のバリー・コーガンの二人が助演男優賞にノミネートされてるだけに、俳優さん達の演技が見物でした。コリンの最後の台詞がグッときました。人間の性格も変わらないし、戦争の愚かさも変わらないものなのでした。
