いちじく

シーフォーミーのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

シーフォーミー(2021年製作の映画)
1.7

このレビューはネタバレを含みます

視覚障がい者の主人公がネコシッターのバイト中に空き巣に入られる。携帯アプリを使って初対面のガイドを頼りにサバイバルする話。

登場人物に魅力のない『パニックルーム』。
序盤は「便利な世の中になったもんだな~」などと感心して見ていた。ワイヤレスイヤホンやら音声認識ソフトやら10年前には無かったものが手軽に使える現代。悪い面も当然あるけど、技術進歩の良い側面を感じられて心地よかった。
しかし主人公がバイト先のものを盗む・忠告してくれた友人に逆ギレする・強盗に協力しようとする・最後に隠し金の一部を盗んだ?など、不愉快すぎる。
なぜかエピローグで母親・スキー友達と仲直りしてガイドとも親しくなってる。爽やかな終わり方がとても不快。

人に頼って生きたくないという考えだけど、「人に頼る」範囲がよくわからず。盲目だから可愛そうという同情的な視線が嫌なのか。だったら「障がい者は疑われない」という同情を利用した犯罪行為はどう正当化されているのか。
バイト先の高額ワインをくすねてた映画の最初から、隠し金を盗んでスキーを再開した最後までに主人公はどう成長した?盗んだ金が高額になったことしか思い当たらない。
どう成長して主人公はスキーを再開した?
同情を利用できるフリーライド的アドバンテージ + 強盗を撃退して身に付いた自信が理由で爽やかなエンディングを迎えてるのか。
利己的な人間への賛歌だったら強盗達もただの記号的悪者ではなくて魅力的?に描く必要がないか。
ガイドのゲーマー女子にもゲーム感覚で人を殺させる歪みを感じた。
この題材ならゲーマー女子もお金目的で参加させてバイオレンスコメディにした方が良くないか。
コメディ調ならそういう娘もいるかとむしろ好感を持って楽しめそう。ヒューマンドラマ風なラストを迎えるので共感を強要されているようで拒絶反応がでてしまう。


目が見えないのに空き巣のいる部屋突っ切って外に逃げようとするのなんでだ。
あんなに死人が出てるのに現場から隠し金持ち出すなんて無理だと思う。ゲーマー女子に強盗との協力未遂告白してるし疑われないことないと思うけど。
緊張感が持続してだれることなく最後まで見れた。
「シーフォーミー」はアプリの名前。
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