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BLUE GIANTのKのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
5.0
先程鑑賞を終えてまず一言いわせてもらうと、気持ちいい、ワクワク、泣ける星5点満点の満腹作品。自分史上TOP3に食い込む作品である。公開日夕方からの上映で同席した人が10組いない程度で、正直不安ではあったが杞憂であった。ぜひ見に行くべし。できれば1~4巻読んでから行くべし。

まず簡単な解説だが、僕は3部目のexplorer7巻(2023年2月17日最新巻)まで既読済み。本映画は原作で言うところの第1部1~10巻の内容となっている。しかし、主人公のオリジンストーリーとなる高校時代(1~4巻の途中)まではノータッチから始まり、所々回想で出てくるような形となる。映画は高校卒業後の上京するところからはじまるが、初見でもそこまで違和感なく進むとは思う。

ここから本レビュー
まずはなんと言っても音楽が非常に素晴らしい。ジャズを題材にした作品故に、さすがに一流のものを出してきたなと感じざる負えない出来の良さ。終始鳥肌が止まらず、興奮で汗が出るほど感動させられた。特にライブシーンの迫力は、ぜひ映画館で見て欲しい。
次に作画だが、PVで度々出てきていたCGアニメが若干不安であったが、最初こそ違和感あるものの、ほかの要素が強すぎて最後にはそんなもの気にしなくなるし、映画が進む事にCGアニメは良くなっていくので、そこで毛嫌いする必要はない。そして映画を通して言えることとして、作画の表現力、表現の幅は非常に素晴らしかった。耳からだけでなく、目からも音を表現しようという製作者の気概が感じられた。既存のアニメでは見られなかった表現方法も見られたため、日頃アニメに精通している人でも飽きることなく見られるのではないだろうか。原作コミックでも感じられる場面場面の描写のセンスが映画でも感じられてとても満足。印象的なシーンの描写はもはやアートとも言え、脳みそから離れない素晴らしい仕事ぶり。最高です。
最後にストーリーだが、面白さは間違いなくトップクラスである。ワクワク感と気持ちよさ、感動を詰め込んだような作品で、繋ぎ目が非常に綺麗なので無駄なシーンが皆無。キャラクターは、声や皮だけで個性を表現するのではなく、内面や音に個性をより強く出させているところがジャズのかっこよさと通じる部分があり、個人的には好感度が高い。1~10巻までの内容を詰め込んだ割にはスムーズかつわかりやすくできているのではないだろうか。強いて言うならば、あと30分足して高校時代の重要なシーンも見てみたかったが、恐らく不可能なので良しとする。

まとめさせてもらうと、つい先日のスラムダンクを見てアニメ映画のトップ決まったなと感じていたが、個人的にはBlueGiantはそれを越える。原作ファンの色眼鏡もあるかもしれないし、肌にあった作品ということもあるが、それだけで収まらないと感じさせられた圧巻の出来栄え。
見に行きましょう。
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Kさんの鑑賞した映画