革命間近のフランス。
公爵付きの料理人マンスロンは、ジャガイモを使った創作料理を出したところ貴族たちの不興を買い、公爵に解任される。
料理への情熱を失い、息子と共に実家に戻ったマンスロンだったが、弟子入りを志願する女性ルイーズの出現で、再び料理に向き合い、貴族に独占されていた料理を、市民のために開いた世界で初めてのレストランで提供し始めるが・・・。
オープニング、マンスロンがジャガイモとトリュフの重ね包焼き「デリシュ」を作る手元を映したシーンがとてもいい掴み。
ただ料理を作るシーンよりも、マンスロンの葛藤であったり、弟子入りを志願してきたルイーズの狙いがメインで描写されるので、私的嗜好としてはもっとオープニングのようなASMR的料理シーンが観たかったところ。
フランス革命間近の時代背景からの貴族階級と市民の軋轢を、料理、そしてレストランという形式で見せるアプローチの仕方は面白いし、料理の美味しそうな雰囲気も上手く切り取られていたので、相応に楽しめました。
できればもう少しレストランが成り立っていく過程をみせてもらいたかったかなぁとも感じましたが。
