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デリシュ!のtoaのレビュー・感想・評価

デリシュ!(2021年製作の映画)
3.1
穏やかないい後味。
ナポレオンを観に行きたいけど都合がつかなそうなので、"フランス革命前夜"のキーワードに惹かれ、違う角度でフランス気分。

貴族のためのシェフしか許されなかった時代。シェフの職を失った父、革命機運に影響される息子、弟子希望の女性、一皿ずつ出てくる料理のようにじっくり丁寧にドラマが進んでいく。

当時は天に近いほど格上の食材という考え方で、鳥は恭しく、牛は許容範囲、茸や根菜は口にするものじゃないという位置づけだったらしい。今じゃ代名詞のようなトリュフが嘲笑の対象だなんてビックリ。

鮮明な映像で魅せる食材と照明美術に、とてつもないこだわりを感じた。
『バベットの晩餐会』が好きな方におすすめの雰囲気だった。
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