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アンデス、ふたりぼっちのtnkのレビュー・感想・評価

アンデス、ふたりぼっち(2017年製作の映画)
4.0
完全に近い自給自足の生活を営む山岳地帯のインディヘナ夫婦の映画。山道を辿り近隣の村を訪ね買わなくてはいけないのは釜戸に火を灯すためのマッチ。

日本に住む私達も耳にする機会があるような、先住民族の人口が多い国や地域が抱える問題や課題は、この映画の夫婦の息子のように山を降り都市に出た(または居住地をやむを得ず手放した)先住民族が直面しているものなのだと改めて理解した。この映画のように"ふたりぼっち"ではなくても孤立してしまうコミュニティが存在することは簡単に理解出来るがこれまで想像に至らなかった。

生き方を選べる"時代"は残酷。"時代がかわった"という説明の中に、どれだけの数の人生があるのだろうか考えて気が遠くなる。

アンデスが抱える問題を悲痛なまでにドラマチックに訴えた監督が若くして亡くなってしまったのは惜しい。
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