ラーゲリより愛を込めての白雪のレビュー・感想・評価

戦争映画でありながら、戦時中の事は殆ど描かれず日本本土の事もあまり描かれない作品。満州は戦時中に日本が勝手に独立させた国で日本の1部とされ、そこに移住した人々が戦後の帰国に苦労し今でも残っている人や日本国籍が認められない日系二世の問題など多くの問題を抱えていながらも満州を描いた映画は少ない。この作品はそんな満州に移住した日本人兵とその家族そしてラーゲリというソ連の収容所での生活と苦労を実話に基づき描いたという点で貴重とも言える。
戦争はしてはいけない。その事を伝える反戦映画は多いがこの作品はその事に加え例え戦争が終わろうとも平和な生活にいつ戻れるかは分からない恐怖と当たり前の日々の尊さを教えてくれると思う。