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愛すべき夫妻の秘密のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

愛すべき夫妻の秘密(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

人気シットコム『アイ・ラブ・ルーシー』の裏側を描いた、伝記映画。

ドラマの製作模様を軸に描きつつ、主人公夫婦の回想が挟み込まれていくという構成。

まずはドラマ製作の舞台裏モノとして、興味深く見れました。
妊婦を映してはいけなかったり、白人女性の夫は白人である事を求めたられたり。
今となっては笑止千万な決め事は、時代を感じさせるものがありましたね。
夫婦のベッドを別にするという嘘みたいな話も、実際にあった事が知れて良かったです。

あとは、ルシルの作家的な才能をきちんと描いているのも印象的な部分。
ドラマ内での役柄を見ると、かなり幼稚なキャラクターだったので、ルシル=おバカ女優みたいなイメージが定着しているのかな?
本作は、そんな彼女のコメディ作家として才能、先進的なアイディアや人種の偏見に囚われない人間性を描く事で、彼女の名誉を回復させてる様にも見えました。

一方、日本人的には『アイ・ラブ・ルーシー』を知らないので、どうしても入り込めない部分もあったかなと。
アーロン・ソーキンらしい凝った脚本も、複雑過ぎるというか、詰め込み過ぎな気がしました。
フェイクドキュメンタリー風の演出は必要だったのかな?と思うし、それよりも、デジが浮気に走った理由や、ルシルの家族への想いを描いて欲しかったですね。

ニコール・キッドマンの演技は素晴らしいし、決して見所のない作品ではないのですが、日本では馴染みの薄い題材なだけに見る人を選ぶ作品かもしれません。
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