トムヤムくん

愛すべき夫妻の秘密のトムヤムくんのレビュー・感想・評価

愛すべき夫妻の秘密(2021年製作の映画)
2.8
50年代のアメリカで人気を博した国民的シットコム『アイ・ラブ・ルーシー』で主演を務めたルシル・ボールと、その夫デジ・アーナズを描いた伝記映画。

主演はニコール・キッドマンとハビエル・バルデム。監督は『シカゴ7裁判』のアーロン・ソーキン。

主に番組が人気になるまでの舞台裏と、夫婦が直面する様々な危機を、時系列を入れ替えながら描いていく。のだが、この時系列を組み替えたことによって散漫な印象を受ける。様々なテーマが行ったり来たりするため、あまりにも落ち着きがなかった。

また番組制作の舞台裏の話が多い分、どうしても「アイ・ラブ・ルーシーを知らない」ことによる弊害が出てくる。とにかく、なぜ人気だったのか、どこまで人気だったのかがイマイチ伝わらない。

そのため画面越しに見る(パブリックイメージ的な)彼女と、舞台裏でや彼女のギャップも楽しめない。当時を知らない人間が楽しめてこそ、真の伝記(伝え、記す)だと思う。ってか最初にまるまる一本番組の内容を再現しても良かったんじゃないかな。