Reno

デューン 砂の惑星PART2のRenoのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごかったな 色んな意味でぶっ飛んでる
超高級ホテルで超高級ブランドの社員から、これが高級品ってもんだ!!どうだ?!!って大量に高級品を絶え間なく投げ込まれるような感覚の映画。すごいすごい!って思うし、嫌いじゃないけど、重くて、向こうの熱量すごくて、もはや笑っちゃう感じ!!笑

とにかくよくもこんな美しく芸術的で高級感ある映像を作り込んだ者だというシーンばかり。

アラキスの途方もなく広い砂漠世界もそうだし、ハルコンネンのカラーレスなモノトーン世界もそうだし、帝国王家のメタリックシルバーなプロダクトデザインや首都のモダンな庭園もそう、、そして各勢力の尋常じゃない大軍も

何もかも大規模で、これすごい労力と費用がかかったんじゃない??よくこんなの作らせてもらえたな、、って思いが常に溢れてくる。

で、物語としてはというと、一作目がイントロだったからようやくだね!って思っていたら、とても独特な構成で、良い悪いとか別として、とにかく、常に何なんですか?!!どこに向かうんですか??!これは今どのくらい盛り上がるべきところなの??!どこがゴールなの?!ってずっと不思議な気持ちのまま、一個一個のシークエンスが相変わらず笑っちゃうくらい重みがあって、それを何度も繰り返される感じ笑

物語を坂とした時、これは今どこら辺なの?ってのが訳わからなくなるくらい、シンプルなシーン、つなぎのシーンから大きなシーン、クライマックスまで全部が全部、ドュニ監督らしく、いちいち大袈裟だから、あ?!ここも盛り上がりどころなの?!え、連続でここも?!ここも?!ずっとじゃん!!みたいな笑笑

本当不思議😂でもおかげで、初見ではダレるシーンとかを感じにくいし、惹きつけられるんだけどね笑 

あともう一つこの映画の歪だなと思うところは、各キャラの人間性もあんまりよく伝わってこないんだよね。主人公や善人側含め、各々、何をゴールとしているのか、何を最優先にしているのかとかが曖昧なまま、ずーっと大きな話をやってるから、それもあって余計、この映画のゴールって何なんだろう?今はどういう気持ちで見るべきパートなんだろう?って思う場面ばっかりなんだよね。原作読んでないのもあるけど、ベネジェセリットも結局どうしたいのかよく分からないし、プリンセスもどういう思いなのか微妙だし、ポールもジェシカもみんな結局何が優先事項なの??って感じで、ざっくりしたみんなの対極的なゴールは分かってもそこに絡むみんなのより具体的な望みは分かりにくかった。

ハルコンネンの皆さんが一番、行動原理理解しやすかったかな笑笑

ただ、そうは言っても何度も書いてるようにドュニ監督ならではの半ば強引とも言えるくらいに、終始、荘厳なムード&ゴージャスで派手な映像で統一されていることもあって、辺な映画だなと思いながらも最後までなぜか楽しめちゃう笑

そして思いの外、続編に続く終わり方だった!!笑 一応、当初の予定通り本作で前後編完結!一旦綺麗に終わって、原作の続編は、スターウォーズでいうアナキンの物語から、ルーク、レイの物語みたいな時代の違うある程度区切りのついた別の話かと思ってたんだけど、あくまで原作未読でこの映画を見た者からすると、まだアナキンの物語の途中みたいな印象。全然一旦も終わってない感じ。

これから原作のことしらべるから、知らないけどね。まあ何はともあれ、こんな感じならぜひまた三作目もドュニ監督に作らせてあげてほしいなということです!!!

ここまで来たら見たいよ!!
今作ではヴィジョンの中でしか出てこかったけど、馴染みまくってるアニャの活躍も見たいし!!他の大領家がどんな個性なのかも見たい!!ベネジェセリットについてももっと知りたい!!

父オスカーアイザック、母レベッカファーガソン、長男ティモシーシャラメ、長女アニャテイラージョイとか濃すぎるけど、だからこそコテコテ感がすごい馴染むよね笑笑

あ、それで思い出したけどジェシカがハルコンネンの子どもで、だからポールは男爵の孫っていう設定は何の意味があったの??!笑 映画しか見てない者からすると、すごい!驚き!とは思ったけど、あんまり影響なくてそこも笑っちゃうポイントだったな。笑 文句じゃなくてね!!原作読んでたり、続編に進んだりしたら、もっと意味が感じられるのかな!

それはそれとして今年の秋冬にはスピンオフドラマ『DUNE : Prophecy』も予定されてるようで、ベネジェセリットについてはここで少し理解できるのかな〜 どんな作品なのか楽しみ!!


追記
もう一つ思い出したんだけど、レア・セドゥの出番が予想の何倍も少ないのもびっくりした!!ぴったりなキャスティングだったけどね!!

追記2
ざっくり原作小説について調べたけど、監督が完結編=三作目として構想してる、小説の続編「砂漠の救世主」は今作のラストでポールが皇帝になってから12年後の話なんだね。小説はその後、ポールの子ども世代を描く「砂丘の子どもたち」、さらにその後数千年単位でブランクがあく続編も複数あるみたい。

監督としてはポールの物語が終わる「砂漠の救世主」さえできれば満足して卒業したいみたいで、ぜひ作ってほしい!こんな歪な映画なのにすでにアメリカでは意外と大好評大ヒットみたいだからワーナーもokしてくれそうだよね!ただ、監督は今別の映画を準備中みたいだから、さすがに次は公開までかなり時間かかりそう。

脚本はできてるとはいえ、別の映画挟むとしたらどんなに早くても4年後、妥当なのは5〜6年後くらいだよね。まあ物語での時間経過も12年後だからキャストが少しでも実年齢を重ねられるのは良いのかな??いやでも大人だし12年くらいメイクとか演出でどうにでもなるだろうから、ファンとしては早く見たい!!笑

あとこれもまた映画だけ見てた物としては知らなかったことなんだけど、今作の世界って昔、知覚機械の反乱を鎮圧して、知覚機械を作らなくなった世界みたいで、Apple TV+でドラマ化されて私も大好きな同じく古典長編SF『ファウンデーション』と似てるなって思った!!色んな人が考えやすい設定なのかな??それともどっちかが影響を受けた?どっちが誕生早いかまでは忘れちゃったけど。

さらにメランジがベネジェセリットの超能力の源なんだね。これも映画では伝わってこなかったよ!笑 意図的に省いた?それともみんなは読み取ってた?

で、原作ではナビゲーターっていうベネジェセリットとは違った形でメランジ由来の超能力を使う別勢力もいるみたい。映画では全然出てこなかったから知らなかった。
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