くさむすび

デューン 砂の惑星PART2のくさむすびのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

前作は面白いわけでは無かったので期待値はそこまで高くなかったけど、今作は結構面白かった。長い時間を経て、やっとポールのオリジンストーリーに辿り着いた感じがする。
序盤から飛ばしてたのが好感で、ポールがフレメンの面々に実力を持ってして馴染んでいくまでのサクセスストーリーやチャニとの恋模様など、PART1の冗長ぶりが嘘のように進んでいった。そこに砂漠の映像美と暴力的な重低音が没入度をアップさせているので映画を見ている喜びに溢れているようなワクワクが止まらなかった。
だけどもオースティン・バトラー演じるフェイド=ラウサが出てきてからは物語の進みが遅くなり停滞し始めて、ガーニーのエピソードはぶっちゃけ眠くなる。ここがとても惜しい。ハルコンネン家のパートは重いので、ハルコンネンが出てくるたび「うわぁ…」となってしまった。
その停滞を抜け出せば、ポールの人間性が変わっていって物語がまた面白くなる。迫力で黙らせるような圧巻の戦闘シーンと、IMAX版ポスターにもなっているサンドワームの内臓を震わせるような重低音。この音を浴びる瞬間は至高の体験だった。
どんなにつまらなくてもドルビーシネマで2回目を見る予定だったのでまた追記するけど、とにかく前作の100倍は面白い映画で安心しました。

2024/3/21追記 ☆4.0→☆4.3に変更
2回目をドルビーシネマで鑑賞。ポールへの愛情と予言による支配への猜疑心との間で板挟みになるチャニ、自分は預言者ではないという気持ちと徐々に芽生え始める自覚で揺れ動くポールと、安定しない感情に振り回される若者の話として面白かったと思う。現時点では、政治に愛が勝てない結論になっているのが個人的に好き。フェイド=ラウサのシーンは冗長に感じていたけど、結末を知って見ると彼が愛おしくなってくる。
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