映像の美しさ、迫力、スケールの大きさに圧倒される。これは劇場で見るべきだし、IMAXにしておかなかったことを後悔。
ただ、個人的には昨年11月のSNLでのシャラメのハマスをネタにしたコントが最悪だったので、見ようか迷っていた。『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は見るのをやめた。
しかしそれ以降の西側諸国のイスラエル擁護、パレスチナ人虐殺に対する沈黙、そして先日のアカデミー賞でのジョナサン・グレイザー監督のスピーチに対する批判など、もはや西側諸国全体が悪夢のようで、でもその中で声を上げる人達も沢山いて、勇気をもらったりもしている。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の中東関連の作品に『灼熱の魂』がある。物凄い映画だった。彼の作品全てが好きという訳では無いけど、『DUNE』1作目は面白かった。映画館で見なかったのでとても後悔した。
と、迷った末見に行ったのだけど、いやー、凄かった。とにかく映像が素晴らしかった。これも眼福って言うんだろうか?
ストーリーにはちょっと不満もある。原作があるから仕方ないのかも知れないが、「女にしか無理」「男には耐えられない」と言いつつポールは大丈夫で結局女は引き立て役だし、表の権力者は男だけ。砂漠の民フレメンはアラブ人ぽいイメージで伝説の救世主は白人男性っていうのも今更ながら結構グロテスクだ。
そして欧米は占領された人々が武力で立ち上がり、占領者を倒す物語をこれほど好むのに、現実ではテロリスト扱いして忌み嫌うんだなぁと改めて心が重くなる。
そんな中で、救いはゼンデイヤ演じるチャニ。熱狂に染まらず、自分を見失わず、毅然とした行動を取れる人でとてもカッコ良い。ゼンデイヤにぴったり。
女優として大好きなレベッカ・ファーガソンの演技も素晴らしかったです!