まさしく序章という感じだったパート1とは打って変わり、ポールが主人公として動き出した本作。
3時間とかなり長尺な上に、予習必須な専門用語が終始繰り広げられる、軽い気持ちで観れない難解作品ではあるが、ドゥニ節全開の重厚感あるサウンドと圧倒的スケールと世界観に完全没入。非常に楽しめました。私のIMAX体験では1番レベル。
その圧倒的な映像美もさることながら、それぞれの家柄や民族の詳細な設定や、ティモシー・シャラメをはじめ俳優陣の感情の機微を感じる細やかな演技など、アナログな面に置いても抜かりなく素晴らしかった。
独裁と盲信。人々に祀り立てられ大衆を先導。自分の意思は入る余地がなく、使命という名の下に決断し、迷いなく実行していく。
およそ1万年後の世界という近未来設定ではあるが、昨今の世界情勢、とりわけ宗教に関連した紛争などに通ずる部分を感じてしまう。これが50年以上前に物語として作られているのが本当に驚き。
一旦これで区切りはいいという終わり方でしたが、パート3期待せずにはいられません。