主人公が進み始めるまでを描いた前作と違い大きく状況が動き始める本作。
前作が壮大な世界観を見せつけられ、その中で主人公が動き出すまでを描いていたため物語のスケールは大きいが、主軸としては主人公の内面の変化という視覚的には(壮大な世界観と対比して)地味な物語だった。
しかし本作は主人公の内面だけでなく、世界観も大きく動き始めるので視覚的にも主人公の成長的にもかなり見応えがある。
また前作では世界観が壮大すぎて主人公の敵もぼんやりとしか意識できなかったが、本作はわかりやすく一人の悪役が出てくるのでそこも魅力的。
悪役が登場する一連のシーンが白黒でかっこよく、主人公とのシーンもかなり良かった。
ヒロインのチャニも前作より登場シーンが増え主人公とともに変化していくのがとても良かった。
事前にYouTubeでネタバレなしの予習動画を見てから鑑賞したが、予習をして本当に良かった。
続編ということもあり本作ならではの固有名詞がなんの説明もなく多数出てくるので、前作の記憶が朧げな人は「この言葉はどういう意味だっけ」と引っかかってしまうほど。流れでなんとなくわかるが、予習していた方が純粋に楽しめるし関連する熱いシーンもあるので予習がおすすめ。
前作だけ見ると世界観がやたらめったら壮大な割に物語的に動きが少ない上固有名詞がこれでもかと出るので、1回鑑賞しただけだと「古風な小難しい映画」という印象しかなかったが、今作を続けてみると全体像がなんとなく見えてきて「壮大な救世主伝説」の物語として見えてくるのでとても面白くなっていると感じた。
次回作が待ち遠しい作品。