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カッコーの巣の上でのみのネタバレレビュー・内容・結末

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

精神病院という「普通の社会」でやっていけなかったり、そこで異常とみなされたりする人たちの集まる場が、「普通の社会」に対して投げかける問いというか、目線というか、そういうのって実はとても重みのあるものだと思っている。

主人公が精神病院のあの場所に置いて、際立った存在であったのは多分、ただ自分の心に従った行動をしていたからで、それが周りの人に影響を与えていったのだと思う。悲しい結果を生んでしまったけれども。

彼は正常とも異常とも見なされた。でも多分人間って誰でもどの基準から見るかによって、正常とも異常とも見なされうる。なんというか、「精神病院の患者」というものに貼り付けられるレッテルや偏見が、彼をはじめあそこにいる人たちを見る視線に影響を与えている。

ほとんどの人はvoluntaryにあそこにいて、いつでも出られるのであれば、チーフあそこまでしなくて良くない?って言うすごい素朴な疑問。

事件の後も出ることを選ばない状態も、すごく意義深い描写のように思う。
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