ピナコ

カッコーの巣の上でのピナコのレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.0
ジャック・ニコンソン
何故眉毛はあんな鋭いカーブをしているのでしょう?
どの映画を観てもそうだから自前なんですね。

この映画は3回目です。
1回目は怖かった
2回目は凄い映画だったんだと感じた。
ジャック・ニコンソンの顔が怖かった
ジョーカーも怖かったw
ほんとに口が裂けてそう😱

今回3回目ということで少し落ち着いて観ることが出来た。

あまりに有名でレビューに困っています。
たくさんの賞をもらっている作品
凄いキャストがそろっています。
クリストファー・ロイドはこの映画がデビュー作なんです。
ブラッド・ドゥーリフはあのチッャキーの声を担当した俳優。
皆さん演技も上手く本当の患者のよう。


ロボトミー手術
精神患者を
廃人としてしまう驚愕な手法

『猿の惑星』でもテイラーの仲間が頭の手術をされたそんなシーンがあったこと思い出した。



看護師長は"普通"の人間
正しいことをやっていると患者を頭から押さえつけていた。
患者を病気だからと区別をつけ下に見る。
でも患者だって感情もあれば痛いとも感じる。

どうだろう?
人間なんて脆い
いつ自分がどんな風になるか分からない
でも出来たら"普通"に生きていきたい
普通ってどういうこと?

何が正しく…わかりません。

マクマティはよい人間ではありませんでした。
社会的に犯罪を起こし刑務所にいた人間
強制労働がイヤでこの病院に来た
ズルい人間である。

看護師長のラチェッド
仕事に対しては真面目に対応していると感じた。
社会的に認められ規律を大事にしているがもちろん優しさはない。

全く正反対の2人である。

病院の中は小さな社会である
体制側と一般人
規律を守り生活していかなければならない。

マクマーフィは拘束されていることに気づいたところから話は更に進む。
自主的に入院している患者がいることも知り
何故だ!
こんな病院(世の中)おかしくないか!
お前達は文句を影で言いながら何故出ていかない?

グループセラピーのシーンで…
腕を組み体を椅子にもたれ話の受け入れを拒否しているシーンがある。
話を聞こうとすればおのずと前かがみになり耳を傾ける
そんなシーンもない。
対立しているからだ。

何の為のセラピーなのか?
少しでも規律を乱せば、言うことを聞かなければ"バツ"をあたえるということをわからせようとする一方的なもの。

何処へ行けば幸せか?
何処に行っても同じか?
逃げ場はここか?
管理されているほうが楽か?

脱走を企て失敗し手術をされ病室に戻されるマクマーフィ
怖いシーンである。
もの悲しい音楽が流れる。

そんないろんな感じが以前観たときからの"怖さ"に思える。

この映画は答えをだしていない。

今の私が受けた印象です。

だって正解はなく何かの経験で今まで観た映画が大きく変わることだってある。
私は何か迷うとき映画を観る。
そして感じ考え思う。
答えはなくてもそれでいいと思う。
ピナコ

ピナコ