スティンプソンGon

ウーマン・トーキング 私たちの選択のスティンプソンGonのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

She saideもそうだったけれど直接的な映像はどこにもないのに彼女たちの言葉と感情からどれだけ悲惨で傷つけられているのかがすごく伝わってくる。すごく辛い。
それと同時に奪われているということに関して鈍感になってはいけないと思った。
この人たちはそもそも奪われていることをやっと知ることになるんだけども。言葉を知らないってのはもどかしいし辛い抱き合うしか分かち合うことができない。

言葉や知識もなく倫理も偏っている。第三者的な依代(法律や一般倫理)がないため何を軸にしたらいいかもわからない(キリスト教の教えくらい)そんな中で話し合いという最も簡単に開催できて最も決定に難しい方法で自分達共同体の運命を決めるその姿勢に希望を感じざるを得なかった。
悪者が誰でとかの話に集約されるのではない部分も尊く人間の知性を信じたくなる。

時として信仰なんかは権力者に程よく使われ、弱者はいつの間にか自由を奪われていることがある。会社とかも似ているなって思った。(書いてあるから知らないあなたが悪いよとか拡大解釈とか暗黙のルールとか)
これは全ての弱者に向けられた映画なんだとおもう。

2023.29