すずや

マリー・ミーのすずやのレビュー・感想・評価

マリー・ミー(2022年製作の映画)
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評判の良さでなんとなく見に来てみたら、これがなんとド派手にストライクゾーンの映画だった。最初から最後まで随所で泣いてたし泣きすぎて頭が痛い。
常日頃、ヘテロの恋愛には泣かされないぞと思って生きてるというのに…まさかこんなハマるとは思いもしなかった。

不意なことから出会い一緒にいることを求められたスーパースターとシングルファーザー、という筋立てだけれど、スーパースターという虚構の空虚さ、ラテン女性であるゆえに"無冠の女王"と音楽界で評価されないやるせなさをツイストに加えるクレバーさがあるのがめちゃくちゃよかった。いつでも誰かに囲まれ、"自分"のない生活から抜け出し、誰かに期待された虚構じゃなく"自分"として生きていく、そんな1人の女性の自立の物語として本当に最高だった。
脇役としてのオーウェン・ウィルソンの存在感の素朴さ、さり気なさ、純粋さもたまらなくよかった。
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