あーる

フルーツバスケット -prelude-のあーるのレビュー・感想・評価

4.5
開始1分もたたずして涙ツーーーですわ。
15年ほどファンで何度も繰り返し読んだ漫画であり、オリジナル脚本でラストを迎えた第1作目のアニメも原作に忠実なリメイクされたアニメも拝見済み。ストーリーが好きすぎて、絵がどうだろう声がどうだろうとか気にしてる場合じゃない。
ファンのために制作されたようなものなので、事前に漫画を読むことをおすすめします。この想い人との純愛、家族愛、友情、神様との呪いともいえる絆、青春…全てにおいて、フルーツバスケットを語る上で外せないコンテンツですので、欲を言えば漫画もアニメも観て映画を楽しんでほしい。
とはいえ、そこまでハマらない人もきっと居ますので、欲は言いません。生まれつき異性に抱きつかれると十二支(+猫)に化けてしまう一族と、両親を亡くした一人の女子高生が出会い、ファンタジースクールライフとちょっと鬱な展開もある、人の愛に触れ合える少女漫画、くらいの知識でも楽しめると思います。




ここからは個人的、漫画アニメを経ての感想です……。

まさかフルーツバスケットをスクリーンで観る日がくるなんて。そんな思いで鑑賞しました。ギネス世界記録にも載るこちらの作品を、多くの方に知ってもらいたい。
当たり前の日々が当たり前でない、大好きな人との突然の別れや、家庭環境のもつれ、大人と子どもの葛藤、生まれ持った力のせいで結ばれることのなかった人生、残された者の苦悩といった、非常に重いテーマをいくつも取り扱う作品ですが、子どもから大人まで十分楽しめるものとなってます。
人を愛するということがどれほど難しく尊いことか、幼いながらも涙した記憶があります。純粋な愛から歪んだ愛まですべてを包み込む透くんのような人は、この世の中まぁいないと思いますが、いつか生まれてくるかもしれない自分の子どもは、こういう子に育ってほしいと心から願います。
あーる

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