100shimoさんの映画レビュー・感想・評価

100shimo

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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.5

屈折した青春時代を過ごしたので、“ディズニーやジブリは女子供が観るもの”、“アニメはAKIRA、攻殻機動隊だ!”という痛々しい認識のもと、ほとんどのディズニー作品は観ていません。
歳を重ねて、ディズニ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.0

今年は古典映画や名作とされているものを意識して多く観るようにしています。
今作もスペインのビクトル・エリセ監督による名作と名高い作品ですね。
思うのは、映画を鑑賞する際に、面白いかどうか、感動するか否
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羅生門(1950年製作の映画)

4.0

2回目の鑑賞。是枝監督の「怪物」など、いわゆる羅生門スタイルと呼ばれるものはこの作品からです。
学校で習った羅生門と違うのは、同じ芥川龍之介の「藪の中」がベースとなっているからですね。
ひとつの事象も
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.0

この感覚はなんでしょう、パゾリーニの「テオレマ」を観たときの感覚に近いと思いきや、ベルトルッチ監督はパゾリーニの助監督をやったこともあったんですね。
決して分かりやすい作品ではありませんが、息を呑むよ
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.5

映画はメッセージがシンプルなほど多くの人に届きやすいと言えます。
スピルバーグは意識的にこれでもかと分かりやすく映画を作っていますが、それでも伝わらなかったりします。
今作はどうかというと、ここにある
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ロスバンド(2018年製作の映画)

3.5

グリムとアクセルの髪型はジーザス&メリーチェインですね。
舞台が北欧、ハードロックなところがちょっとハマらなかったです。
これが例えばスコットランド、グラスゴーでインディーなギター・ポップとかだったら
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.5

「バッドボーイズ2バッド」ならぬ「2ベイビー」、観たかった作品、アマプラさんありがとう!
基本的には前作から大きく変わることはなく、期待通りのグダグダ日常会話劇とキレキレのアクションによる構成。
どち
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オーシャンと十一人の仲間(1960年製作の映画)

3.0

気になっていた「オーシャン11」のオリジナル版を初鑑賞。
全く違います。ダニー・オーシャンと仲間、ラスベガスが舞台というだけで別物ですね、これは。
これをリメイクして、あそこまで面白いエンタメにしたス
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リベリオン(2002年製作の映画)

3.5

お恥ずかしながら、全く知らなかったタイトル。SNSで話題になっていたので、初鑑賞です。
舞台は近未来、第4次世界大戦を防ぐために人間の感情を取り除いた社会。
アクションはマトリックスとジョン・ウーの2
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.5

テンポの良さはまるでちびまる子のよう。とにかく、サクサク話しが進みます。
序盤の会話のなかから、主人公サンドラのいま置かれている状況が分かります。
病を患った父の娘として、またはひとりの娘を持つ母親と
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ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

2.5

学生時代、劇場で分かったような顔して観ていましたが、いま観ると全然面白くないですね。前半1時間が正直キツい。
今作は70年代のアメリカ、サマー・オブ・ラブのその後を描いています。
劇中で主人公は自らの
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ハンバーガー・ヒル(1987年製作の映画)

3.5

子供の頃、意味も分からず何回も観た映画。サバイバルゲームが仲間内で流行っていたので、局地的に盛り上がった思い出深い作品です。
当時は壮絶な戦場の描写が焼き付いていましたが、いま観ると結構ドラマの部分も
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.0

リュック・ベッソンを見ていると初期作が鮮烈すぎて、近年の迷走ぶりが悲しいです。
今作は「ニトラム」での怪演が印象的だったケイレブ・ランドリー・ジョーンズを主演に迎えた作品。
途中、ショーパブのようなと
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

サブスクのいいところって、実は古典を観やすくなったことじゃないかと思います。映画にしろ、音楽にしろ、今まで触れる機会が少なかった古いものに、より簡単にアクセスできるようになりました。
名作と名高い今作
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

3.5

初めてのケリー・ライカート監督作品。
描かれるのはアメリカの貧困。一度落ちると這い上がるチャンスさえ与えられない現実。
そのあまりの貧しさにケン・ローチ監督の「わたしは、ダニエル・ブレイク」を思い出し
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.0

3回目の鑑賞。まずはオープニングのクレジット、ソニー千葉で興奮。「トゥルー・ロマンス」で主人公が観ていた映画がソニー千葉でしたから、タランティーノとしては念願叶ったりといったところでしょう。
千葉真一
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

3.5

夏らしく夏の映画を観ようと思い、噂に聞く本作を初鑑賞。
夏の映画というと「アルプススタンドのはしの方」や「サマーフィルムにのって」などが近年は思いつきますね。
今作は上田誠氏のヨーロッパ企画による舞台
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

2.5

“他人の不幸の上に成り立つ幸せ”について考えると、まずは自分の身の回りの人たちと、どこか遠い国の人たちと分けて考えなくてはなりません。
例えば、名前も顔も知っている人たちを不幸にしてまで自分が幸せにな
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

3.0

ブルース・リーの死後、残された映像をもとに制作された映画。
CGもない当時の涙ぐましい努力を垣間見れる貴重な作品。いかんせん、そのつぎはぎ感がしょぼくて悲しい。
代役も全然ブルース・リーに似てないじゃ
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シャイン(1996年製作の映画)

3.5

2回目の鑑賞。
酷い親父だな、といった文脈で書こうと思ったところ、お姉さんが出版した本で、事実とは違う、そんな父親ではなかったと抗議しているそうで、どうやら映画のための脚色だったようです。
劇中、父親
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.0

冒頭のバレエシーン、その美しさから魅了されます。ダンスのできる役者ではなく、演技のできるダンサーによる映画。
主人公エリーズを演じたのはパリ・オペラ座のバレエダンサー、マリオン・バルボー。とにかく彼女
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.0

何回観ても面白いですね。
見事な脚本による鮮やかな犯罪劇ですが、どこまでリメイクなんでしょうか?
元ネタとなったフランク・シナトラの「オーシャンと十一人の仲間」も観たくなりますね。
ジョージ・クルーニ
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モテキ(2011年製作の映画)

4.0

フジファブリックが活動休止を発表ということで再鑑賞。「モテキ」のOPといえばやっぱりこれですね。
ドラマ版の続きとなる完全オリジナル・ストーリー。
これは30代サブカル男子の前に、趣味の合う可愛い女の
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PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

3.0

ストレスによる過食でしょうか?おそらく原因のひとつは母親ですよね。
ダイエットの原則は消費カロリーが摂取カロリーを上回ることです。
そんなに食べていないのにどうして太るのか?とお悩みの方もいるかもしれ
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ハント(2022年製作の映画)

3.5

「新しき世界」の名優イ・ジョンジェの初監督作品。脚本も手掛けています。
80年代民主化へ向かう韓国の歴史、そのifを描いています。
韓国民主化の歴史を知らないとちょっと難しいかもしれませんね。韓国映画
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.0

アマプラ見放題終了間近ということで鑑賞しました。
皆様、Fukase氏の演技を絶賛していますが、その演技以前に両角というキャラクターがあまりにも漫画的でステレオタイプなサイコパスで冷めてしまいました。
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.0

実際におこなわれた会議の議事録を映画にしたということで、ドラマチックなことは起こりません。
音楽はなし、会議室での会話劇、淡々と物語は進行します。会議とは言うもののすでに結論はあり、親衛隊の思うがまま
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愚行録(2017年製作の映画)

4.0

噂には聞いていましたが、極上のミステリーですね。映画を観終わったあとに、原作を読まなくては、と思わせるほど面白い作品でした。
夏原さんと光子の運命を分けたものは何だったのか?夏原さんにあって、光子にな
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

4.0

2回目の鑑賞。アカデミー賞を総なめにしたダニー・ボイル監督の作品。
よくできたお話しだなと思ったら、やっぱり原作があったんですね。ダニー・ボイルは90年代から安定して良作を手がけている監督ですが、基本
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ガタカ(1997年製作の映画)

3.5

2回目の鑑賞。カルト的な人気を誇るSF映画の傑作です。
改めて観ると、これ低予算かな?と気がつきます。監督・脚本のアンドリュー・ニコルのアイデア勝負のデビュー作。ジョーダン・ピールの「ゲットアウト」に
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ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

3.5

あまりにも偉大な自然の循環、そして厳しさを感じる映画。
やりたいことを実行することの素晴らしさ、計画を立て、行動を起こすことがまず大事。
とにかくやってみる、そして失敗する、またやる、この繰り返しが最
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96時間(2008年製作の映画)

3.5

2008年に17歳の女の子がU2の追っかけをするか?と疑問に思うことはあります。
若い人は信じられないかも知れませんが、「グランブルー」「ニキータ」「レオン」と連発したリュック・ベッソンは時代の寵児だ
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トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.5

数十年ぶりの再鑑賞。
いやはや凄いキャストが揃いましたね。制作陣もトニー・スコット監督、音楽ハンス・ジマー、そして脚本はレンタルビデオ店で働いていたタランティーノ!
コミックストアで働いて、ソニー千葉
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マンハッタン(1979年製作の映画)

3.5

映画好きとしては必ず一度は通るウディ・アレン。
私としては90年代の「世界中がアイ・ラヴ・ユー」「ギター弾きの恋」あたりから見始めて、過去へさかのぼるという具合でした。
彼の映画では主人公がダメ男であ
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

3.0

普段は全く観ないJホラーですが、86分という手短かさもあり鑑賞。
この冷めた感覚はなんでしょう?映画に入り込めません。
悲しいかな、怖くもないし、笑えもしない。ラストのオチは余韻が残る終わり方で良かっ
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ザ・レイド GOKUDO(2013年製作の映画)

3.5

アクション映画の歴史を変えた超傑作「ザ・レイド」の続編。
続編ですが、これは全くの別物として楽しむものだな、と途中で気づきます。
「ザ・レイド」に求めているものはこれではないんですよ。
予算が増えたせ
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