フランク・モリス(クリント・イーストウッド)が最後まで謎の男なところが良かった。
路上で生活している少年・少女なら、もっとストリート感を掘り下げた方が良かったと思う。女の子が守られる(助けられる)だけというのも、かなり古さを感じた。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットの警官役が板についてた。(バットマンのときより)ジェイミー・フォックスとの相性も良い。能力者との追いかけっこは、ヒロアカの実写版みたいで楽しかった。発現する能力が動物のパ>>続きを読む
かつては魔法があふれていたけれど、科学の発達とともに魔法などのパワーが衰退してしまった世界。物語の輪郭は、レトロなファンタジーゲームやテーブルトークRPGに近い。そこに目新しさはないけれど、物語の核は>>続きを読む
まじりけのない「嘘」に直面し続けたことはあるだろうか?このドキュメンタリーでは、息をするように嘘をつく議員たちを浴びるほど観ることができる。そんなものを観続けたら胸やけになりそうなものだけど、嘘をつく>>続きを読む
人種やセクシャリティーの多様性を尊重しつつ完成度の高い映画にはなかなか出会えないものだけれど、ブックスマートは正しさと面白さを兼ね備えている作品だ。
舞台はジェンダーニュートラルなトイレがあるような>>続きを読む
この映画はフランス占領下にあったベトナムが舞台で、大掛かりな戦闘はないけれど、死の気配が生々しく漂っている。突然(前触れもなく)銃声が響く。フィルムを引きちぎるようにシークエンスが分断される。暴力に満>>続きを読む
すべてのAIをなぎ倒しそうなジェクシーが最高に楽しい。(キャストではマイケル・ペーニャが最高)字幕版を観たけれど、吹替版も面白そうだった。AIの対立項として、社交いいねっていうところに落ち着くのは、い>>続きを読む
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ディック・ロングの死因をサスペンス風に引っ張って、引っ張って、ハードルを上げたあげく、落ちがひどい。驚きも意外性もインパクト感じられない。死因がわかったあとは、急に醒めた。ハングオーバーをファーゴ風に>>続きを読む
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何年もゲームはしていないのだけど、最後のツインタニア戦は少し高揚した。なのでゲーム内でのアレコレをもっと丁寧に描いて欲しかった。父親からチャットで仕事のアドバイスをもらうというのは安直だと思う。ゲーム>>続きを読む
バディものだったり、なめてた相手が実は...だったり、いろいろなジャンルからのいいとこどりで、テンポが良く楽しめた。格闘ムーブもユニークで良かった。
中原中也に導かれて日本の歴史を訪ねる…と冒頭で提示されていたので、中原中也の詩を手掛かりにしながら、それぞれのシークエンスを詩に見立て映画を味わった。(ときどき、振り落とされそうになったけれど)今作は>>続きを読む
パブリックは誰のものか?差別と闘う一晩の共同体の物語。図書館が舞台で、スタインベックの怒りの葡萄が引用されたりもするけど、僕は主人公の態度が特に文学的だと感じた。饒舌でないし不器用だけど、何かを決めつ>>続きを読む
本を読む限り、森達也も望月衣塑子も常識人だと思えるけど、映像で観る2人は、ほとんど徒手空拳で(捨て身で)対象にぶつかり、思わず身がすくんでしまう。作中ではそれを空気を読まないと表現していたけど、どちら>>続きを読む
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グロリアもオスカーも行動原理に一貫性がなく、後半は全くついていけなくなった。(多重人格者のようだった)アルコール依存症というより、ほとんどサイコパスじゃないか。怪獣とロボットも凡庸で愛情が感じられなか>>続きを読む
どんなに素晴らしいビジョンを持っていても、選挙戦の過酷さで心身ともに疲弊させられてしまうのだなと、ため息が漏れた。特に地盤・看板・カバンのない立候補者ならなおさら。そして、選挙は家族や支援者にも過酷な>>続きを読む
高校1年のころ、野球部が甲子園に行くことになり、映画の登場人物たちと同じように甲子園に応援に行かされた。今なら貴重な体験だと思えるけど、当時は冷めた態度で適当な応援をしていた。それほど記憶にも残ってい>>続きを読む
「カオナシ」が登場するたび、左方向の席から「うっひょひょ」と笑い声が聞こえるので、どこかの神様が紛れ込んでいるのではと思った。
突然、電気だけが使えなくなるっていう不条理設定が呑み込みづらかったけど、日常感のある演技が説得力を増し、ラストまで引っ張られた。中間管理職であろうお父さんのダメ感がリアルで、ホロリとした。
ワニvsスイマーっていうシチュエーションだけでも結構あがるのに、ワニの回転(デスロール)までたっぷりと観れて大満足!87分っていうのも良かった。
鑑賞後は凄いスッキリとして、ストレス解消になった。デトックス映画。名作ではないかもしれないけど、丁寧に作られていて文句なく楽しめる。こんな作品を定期的に観れたら良いのに。殺人鬼の掘り下げが薄く典型的だ>>続きを読む
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豪華アーティストによるプレイリスト・ムービーであり、様々な実験的手法を取り入れた意欲作でもある。特にアスペクト比の変化は新鮮で楽しめた。監督のインタビューでは、自身のパーソナルなエピソード(好きな楽曲>>続きを読む
木々を愛で、虫と語るのはナウシカだが、北マケドニアに暮らすハティツェ・ムラトヴァは、ミツバチと語り、歌う、ヨーロッパ最後の自然養蜂家だ。彼女は盲目の老母と静かに暮らしている。そんな彼女たちの隣に、ある>>続きを読む
優しさと禍々しさが同居し、少し息苦しくなってしまう世界。おそらく、もっと楽しいことも残酷なこともあったと思うけど、それは、さりげない示唆にどどまり、劇中では語られなかったと思う。そのスタンスに品位のよ>>続きを読む
Knock Down the House(原題)は、4人の女性議会議員候補者たちを描いたドキュメンタリーで、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)を中心に描かれている。しかし、他の候補者たちも>>続きを読む
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今作の透明人間は光学迷彩を使っているのだけど、テクノロジーとホラー的な演出とは相性が悪く、恐怖感はほとんどない。透明人間としてはもっと剝き出しの人間性にも期待したかったところ。
序盤から意味もなく大>>続きを読む
工藤遥という人が元アイドルということも知らないで観たのだけど、自分をよく見せようとか、誰かに見られているというようなことを微塵も感じさせず、自分が信じる世界に生きる小寺さんを好演していて素晴らしかった>>続きを読む
「ブルース・リー 4Kリマスター復活祭2020」にて。
ブルース・リーは過去に何度かテレビで観た程度で、あまり思い入れはないのだけれど、せっかくの機会に映画館で初鑑賞。本人の死後撮影されたというのは>>続きを読む
一番怖ろしかったのはミシガン州フリントの水道水汚染。まるで、足尾鉱山や水俣病じゃないか。それが近年あんな形で起きているなんて、まるで知らなかった。フリント生まれのムーアは、いつものユーモアも控えめに、>>続きを読む
フォーゲル役のクリストファー・ミンツ=プラッセがとても良かった。(キック・アスのヴィランの人)見た目から危うさのある役を繊細なバランスで演じ切っていたと思う。彼の成長物語でもあったな。アメリカン・グラ>>続きを読む
ガジェットの面白さと使いどころでクスリと笑ってしまうところはあったけれど、それ以外で際どさはなく、全体的に肌が合わなかった。12歳であの知識量って現実的ではないし、子供たちはキャラクターを演じているよ>>続きを読む
ドン・ウィンズロウの小説の世界に迷い込んでしまったようなランボー。全然悪くない。前作と違い、今作では悪人たちが殺される様を躊躇なく楽しめる。やっちまえ!と心の中で何度も叫んだ。洞窟の意味をもっと掘り下>>続きを読む
ランボーが所属する世界をリアルに表現したのだろうけど、あの描写が続くと感情の拠り所がなくなり、落ち着かなくなる。ストーリーはスッキリしていて分かりやすいのだけれど。最後はちょっと甘くないか...と思っ>>続きを読む
大佐を助けるためとはいえ、体制側に立ち正義を振りかざすランボーには、まったく乗れない。1と2はなんだったのか。