映画評論家さんの映画レビュー・感想・評価

映画評論家

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時の面影(2021年製作の映画)

3.6

戦争の開始が物語の終わりである時、その物語は悲壮的になりがちである。
この映画も例に漏れず、そのような形で終幕した。

個人的には歴史的なものを発見したこと以上に、戦争による周囲への影響の大きさを感じ
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この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)

3.9

「孤独」を強く感じる映画だった

登場人物の多くが何かしらの「孤独」を抱えているように見えた

「孤独」を解消するには自分だけではなく、自分以外の人が必要になるからこそ難しいものだと感じた

セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)

3.7

自分の中の「名作」として残るような映画では決してないが、気分を上向きにさせたい時、難しい話を観たくない時などたまに「観たい」と思わせてくれる作品の一つ

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まずなにより登場人物が魅力的すぎる

同じ世界の話ではあるが、いくつかの話に分かれていて、それぞれメインの登場人物
がいる、という形で進んでいく映画だが、どの登場人物も2時間の映画でやっていけるくらい
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アウトフィット(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

全てのストーリーが紳士服店の中だけで行われているのに関わらず、飽きずに観ることができた。

過去の話を一度に全て話すのではなく、いくつかに分けて話しており、何度も味がする感覚で楽しめた。

最後はスト
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

こういう話は大体、その現象が起きる前に戻って後悔したことをやり直すという展開になりがちであるし、そのような展開が自然で「正解」であるように思っていた
ただこの映画に関してはそのまま物語が終わっていき、
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

環境次第で人間の行動は大きく変わる
世間的には「異常」でもその人の周りが「普通」と言えば、普通の人でも非人道的なことを平気で行う

力を持つ人ほどそれを咎める人が少ないから平気で行ってしまう

ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

4.1

美しい過去を持つ作品は現在が苦境であればよりその過去が美しく見える
現在の苦しさから目を背けようと過去に目を向けたくなるからだと思う

この作品は戦争を隣り合わせに緊迫さをみせつつも時折美しかった過去
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マネーボール(2011年製作の映画)

3.8

実話を元にした話は当然だけどフィクションより上手くできてないから最後があっけないものになりがちだが、それがこのストーリーが本当にあったものだと感じられて個人的には好き、全てが全て綺麗落ちすぎてもね…>>続きを読む

ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画を通して常にどんよりとした空気で進んでいく

その空気感と映像美、季節を通して、常に「冷たさ」を感じたが、その冷たさが心地よくずっと見ていられた


この映画の重い雰囲気は今思えば主人公の心情を形
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.2

アクションは良かったけど展開が早すぎると言うか…
単に理解力がないだけかもしれないし、アクション映画だから疾走感は重要だとは思うが、個人的にはもっと段階を踏んで欲しかった

プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.6

「性別」「連続爆弾魔」「時間」、一見すると少し詰め込みすぎな感じがするが、最後に綺麗にこれら全てが繋がってくる

「無駄がない」とは正にこのことで、王道のSF作品である

ディパーテッド(2006年製作の映画)

4.1

俳優が役にあってると言うよりは、マット・デイモンとディカプリオは当時の時代だと油の乗ったトップ俳優だと思うんですけど、だからこそその2人の対立構造がカッコ良すぎるし、気持ち良すぎる

内容的に誰も幸せ
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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.5

個人的に前回のクラリスは若く未熟なところもあった中で今回は年数も経っているので、ジュリアン・ムーアを選んだのは良い判断ではあると思うが、それ以上に前回のクラリスの見た目が若すぎることもあって、少し老け>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の情報の見せ方で、あたかもそれが以前の情報であるように錯覚させられた

今回の物語の結末はSFとしてありがちな感じだとは思うが、展開が素晴らしく、この作品を美しいものにしていると思った

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

主人公よりも存在感のある敵キャラ?がいると主人公が死んでも映画として成り立ってしまうので、なんだかんだ主人公死なないから大丈夫みたいな安堵感がなく最後までハラハラして見ることができた

割と昔の作品な
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.6

環境は人を作る大きな要素である
主人公は普通のセールスマンであった
そんな普通のセールスマンが世界の危機の一箸を背負うことになってしまい、その環境から家族の大切さ、ペンコフスキーを救うという確固たる意
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

ボンドがスパイではない、とても違和感のある始まりだった

とにかく最初のアクションシーンから度肝を抜かれた
あまりこういう軽い言葉は使いたくないが、圧倒的にシリーズ最高のアクションであると思う

良い
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007 スペクター(2015年製作の映画)

4.0

シリーズが進むにつれアクションは激しさを増しているものの、その中で静けさも増しているような気がする
一見矛盾しているように見えるが、ボンドのスパイとしての経験が積み上がっているからこそ激しさと静けさが
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.7

まじで最高

この映画見て音楽って映画にあるとないとじゃ全く異なるモノになると改めて気づいた
それも流すタイミングが完璧なのよ…
特に最初にSeptemberが流れてきた時は最高な映画が始まることを予
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