『ローサは密告された』のカメラが同じ運動量を保ったまま警察内部へと歩を進め、観る者の倫理観を揺さぶる。と言えば聞こえは良いけど、相も変わらず同じ事ばっかりやっていて食傷気味。効かせすぎた皮肉があざ>>続きを読む
ネタ切れなのに燃料はあるから走り続ける。たちが悪い。
ジャ・ジャンクーに軽妙な筆致は1ミリも求めてないので尚乗れず
連続性の無い断片の構築からは何も感受する事が出来ず途中下車したくなったけど、辛抱強く耐えているとマイサ・アブドゥ・エルハディとマチュー・アマルリックのご褒美ショットが待っている。『テルアビブ・オン・フ>>続きを読む
Aykaの形振り構わぬ姿にメンドーサのRosaやイサバエヴァのSvetaのそれが重なってしまう既視感こそあれどこの手の贅肉を削ぎ落とした作品は大好物。
高温多湿のマニラとは真逆の凍てつく空気と眼前の茨>>続きを読む
反体制的な視座が問題視された等言及されているけど、本人曰く当初からそういった意図は全く無く、どうやら後から肉付けされて共歩きしている話だとか。盲目的に追従してしまう少年たちからのフルボッコ祭りとくれば>>続きを読む
母と子それぞれが持つ愛のベクトルが徐々に向きを変えてしまった時の感情の衝突が見所のひとつ。ただし一昔前のメロドラマ的プロットに上積みされた旦那不在家族あるあるというこの定型物語は、全てにおいて想定の域>>続きを読む
イン・リャン監督が現在置かれている悲痛な状況を、合わせ鏡のように照射した極めてパーソナルな作品。極めてノンフィクションに近いフィクション。
難航したであろう資金繰りやキャスティングを経て、この様な作品>>続きを読む
壮大なマスターベーションを見せられた感じだけど、映画監督たる者かくあるべしといった気骨を感じさせくれたのでちょい加点
監督なりのロヒンギャ難民への鎮魂歌。シームレスな変容の巧妙さ、苦しみを描きながらも映像としてのカタルシスを探求するその姿勢。
アピチャッポン寄りの画面もさほど気にならず。処女作なんてこんなもん。次が楽>>続きを読む
スクリーンの中の中の話なので、という逃げ道をしっかり確保したナデリンによる脳内お花畑無双。本当にあのおっさんが撮ったのかってぐらい針が振り切れちゃってるんだけど、何もここまできて手垢まみれの手法で攻め>>続きを読む
人工的な艶光りの上に発現する人間の闇、リアリズムの上に発現する寓話的ノワール譚。不眠症の二人が共鳴していく様にこれらも次第に距離を縮めていく。
ヨー・シュウホァ監督はこの作品において真相の全てを明らか>>続きを読む
『駆ける少年』同様ナデリンの自伝的ビジョンが基盤となっていて、台詞はほぼ無いものの、本人の性格さながらに饒舌な作品。
主人公の顔芸とガラスボウルのズームの反復になぜか笑ってしまった。主張するところはこ>>続きを読む
時間のある地縛霊は今すぐ劇場に観に行くべき
66分濃縮還元。観察眼冴えまくり、狂言回し的な立ち位置のキム・ミニも新鮮。
韓服撮影のサービスも、愛も、こんなに身近に存在しているのに気づかないものなのだと言っているよう。さあ愛を育もう、草の葉に水を>>続きを読む
サブキャラ的なキム・ミニ、キ・ジュボンのプライベートが作品に投影されているらしいこと、植物への眼差し、カメラの運動など、『草の葉』との共通項が多いのでセットで観るのがベター
『郵便配達は2度ベルを鳴らす』における三角関係の舞台を現代ドイツへと変えて。
展開が若干テンプレ気味ではあるものの、その中心にニーナ・ホスが鎮座しているだけで極めて危うげな物語へと昇華されていく。
メ>>続きを読む
外国人排斥を掲げる極右政権が成立した当時のオーストリアを舞台に、シュリンゲンズィーフが敢行した社会的パフォーマンスの記録。挑発者と化したこのお騒がせ男は連立政権及びオーストリア国民の前に巨大な鏡を置く>>続きを読む
積みDVD消化。
植字工員に「読み書きを覚えたらクビだ」とおどけてみせるジーン・エヴァンスがもう最高。フラー初期作品の大動脈。
「THIRTY」で幕を閉じるところなんかも洒落てて良い
ダヴィド・オグロドニク目当てで観たけどイマイチ…
2018.11.11 18:45
積みDVD消化。ランタイム71分。
後の軽妙なルビッチタッチはこの時点ではまだ確認できず、原題の『Eternal Love』が示す様に真っ正面から男女の恋を撮りあげた小品。
悲恋譚へと転調していく異色>>続きを読む
時代のうねりに翻弄され続けた一家の、半世紀に渡る一代記。
惜しむらくは元々の長い尺を所々切って繋いでいる為か駆け足気味な仕上がりになってしまっている点。とは言え早口でまくしたてる濃厚なキャラの妻ヤドヴ>>続きを読む