明石ですさんの映画レビュー・感想・評価

明石です

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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

5.0

この第一期のスパイダーマン三部作は、「1」の冒頭で主人公ピーターが宣言したように、本当に「どこにでもある男女の物語」なのかもしれない。

どこにでもいるオタク人間だったところから、力を手にし皆の人気者
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死霊のはらわた ライジング(2023年製作の映画)

3.5

死霊のはらわたのリブート作品。13年にウルグアイのフェデ·アルバレスがリメイクしたバージョンとは全く別の、新基軸、ないしは新たな解釈を示す作品というべきか。結論からいうと、私はこの最新版『死霊のはらわ>>続きを読む

女王陛下の007(1969年製作の映画)

3.7

『007』シリーズの5作目か6作目。シリーズで唯一、ジョージ·レーゼンビーがボンドを演じている。偉大なるショーン·コネリーの跡を継ぐには役不足だったとは思わない。そもそも私は世代的にピアーズ·ブロスナ>>続きを読む

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.3

数年ぶりに帰省した田舎で奇妙なことが起こっている以下略。まず、序盤の世界観は滅茶苦茶好き。夏に故郷に帰省したら学生ぶりに出会ったかつてのクラスメイトや長らく会ってなかった親戚とふたたび友情が芽生え、的>>続きを読む

スパイダーマン(2002年製作の映画)

4.5

再鑑賞。いじめられっ子がひょんなことで手にした力で正義のヒーローになって恋した女性を落とす物語って、めちゃくちゃ古典的なのにこんなにも面白いのずふいよ。さすがサムライミの映画。アメイジングスパイダーマ>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)

4.3

無敗のイカサマ賭博師ル·シッフルや、世界征服を目論む秘密組織のボス、ドクター·ノアを打ち負かすべく、腕利きのエージェントが結集し、引退した伝説のスパイ、ジェームズ·ボンドになりすまして活躍する。

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殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

3.7

かつて喉に負った傷が原因で話すことのできなくなった孤独なガンマンが、街に巣食う悪から惚れた未亡人を救うべく孤軍奮闘する話。監督は「ジャンゴ」のセルジオ·コルブッチ、音楽はエンニオ·モリコーネ(!)。>>続きを読む

Mr.BOO!ミスター・ブー(1976年製作の映画)

3.6

ホイ三兄弟が私立探偵に扮した香港製ドタバタコメディ。ブルース·リーが爆発的に流行らせたカンフー劇をホラー方面に展開したのがキョンシーシリーズだとしたら、こちらはカンフーを私立探偵モノに流用した、より分>>続きを読む

マスク(1994年製作の映画)

3.4

引っ込み思案で周囲から陰口を叩かれてばかりの気弱な銀行員が、川で拾った謎の仮面を着けて無敵のヒーローとなり、愛する女性をギャングから救う話。

兎にも角にもジム·キャリーの演技が過剰。シナリオも彼の顔
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チャーリーズ・エンジェル(2000年製作の映画)

4.0

金髪の長身美女、アジアンクールな美女、ドリュー·バリモアの三人が手を変え品を変え衣装を変え八面六臂の大活躍をするスパイアクションコメディ。これは名作、、だけど、おそらく主演の三人以外にレビューするとこ>>続きを読む

オースティン・パワーズ(1997年製作の映画)

3.7

ロックとサイケデリックが花開くスウィンギング·ロンドンの1960年代。ソ連の悪の組織のボスを追いつめるエリートスパイとして活躍していた「オースティン·パワーズ」なる男が、冷凍保存の技術によって1990>>続きを読む

モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン(1979年製作の映画)

3.9

キリストと同じ日に生まれ、キリストと間違われ磔刑に処された男の生涯。母親がローマ人にレイプされた経緯から、主人公は反ユダヤ、半ローマの血を受け継いでいるというのっけからアウトな設定に、キリストの成り立>>続きを読む

アルゴ(2012年製作の映画)

3.4

革命中の1979年のイランへ潜入し「ニセ映画作戦」を決行した6人のアメリカ人を救ったCIAの実話。

盛大な予定調和。ベン·アフレックの映画が個人的にあまり好きではないのは、徹頭徹尾ハリウッド的だから
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男女残酷物語/サソリ決戦(1969年製作の映画)

5.0

偏執的なSM嗜好を持つ男が、美女を誘拐して館へ連れ込み、人形と交わらせたり、包帯を体に巻きつけただけの格好で踊らせたり、ピアノを弾かせたり(笑)と、破廉恥な行為を強いているうちに、二人の間に情熱的な恋>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.7

この凄まじい作品を評価する言葉が今の私の中にはないので、良し悪しの判断は二度目観るまで保留する。上映期間中にもう一回行くと思う。ひとまず、絶対に映画館で観るべき映画ですね。観るとしたら、だけど。

ファーゴ(1996年製作の映画)

5.0

妻を誘拐させ彼女の実家から大金を引っ張ろうとした男、しかし狂言誘拐を依頼した相手がサイコパスの大悪党だった、、監督はコーエン兄弟。『ノーカントリー』でこの監督にハマって以来、『ブラッドシンプル』も『シ>>続きを読む

続・荒野の用心棒(1966年製作の映画)

5.0

西部開拓時代の南部アメリカで、メキシコ人とアメリカ人の抗争に巻き込まれたガンマンの話。一人の骨ある主人公が、対立しあう複数の組織をけしかけ互いに潰し合せるプロットには、大元がある。端的にいえば、ダシー>>続きを読む

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975年製作の映画)

4.1

アーサー王と円卓の騎士たちが、かつてキリストが最後の晩餐でワインを飲んだとされる「聖杯」を手に入れるべくイギリス中を旅して回る話。60年代にテレビ番組で伝説的な人気を博したコメディ集団、モンティ·パイ>>続きを読む

世界残酷物語(1962年製作の映画)

4.0

村の英雄を讃えるべく牛の頭を斧で一刀両断に切り落とす風習を持つとあるアジアの国、サラリーマンや背中に龍の刺青を入れたヤクザ者に性感マッサージを施す400万人の風俗女性がいる都市東京(笑)などなど、世界>>続きを読む

スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

2.1

ギレルモ·デル·トロのベストセラー『怖い本』の映像化作品。監督は『トロール·ハンター』や『ジェーン·ドウの解剖』を撮ったノルウェー出身のアンドレ·ウーヴレダル。本屋で『怖い本』をパラパラ読んで面白かっ>>続きを読む

一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

3.8

気になる女性をデートに誘うために1分間タイムマシンを使って口説き文句を試しつづけ、恋愛を成就させようとする男の物語。映画としてはとても良くできているのだけど、ただ、恋愛ってこんなに難しいんだっけ?と我>>続きを読む

ハウリング(2013年製作の映画)

4.2

『ドロステの果てで僕ら』の元になったショートムービー。主演の土佐和成のほぼ一人芝居。この短編の時点で基本的なアイデアはすでに完成されてて驚いた。むしろ短くロマンチシズムを排した終わり方に、こちらの方が>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.8

貴船神社の麓の旅館でタイムループが起き、旅館スタッフと客が延々と同じ2分間を過ごすことになる。最近ヨーロッパ企画の作品にハマっており鑑賞した。

『このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2
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夜と霧(1955年製作の映画)

5.0

「スープを1さじ余計に飲めば、1さじ分寿命が伸びる。弱者は襲撃され、自分の配給を守りきれない。泥に埋まる日を待つ」

戦後間もない頃、まだ虐殺の記憶というか生々しさの残る実物の収容所を訪ね、「ここは医
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バーバレラ(1967年製作の映画)

3.6

金髪美女のセクシーな宇宙飛行士が、宇宙殺人光線を発明して他の惑星へ逃げていった科学者を捕らえよとの命を受け、宇宙を旅する冒険活劇。監督は『素直な悪女』や『危険な関係』のロジェ·ヴァディム(!)。ファン>>続きを読む

最‘新’絶叫計画(2001年製作の映画)

3.8

悪魔に取り憑かれた少女がかつて暮らしていた館に、”若い子とヤリまくりたい”教授が大学生を集め実験台にする。

今作のパロディは、私の知る限り『エクソシスト』『ヘルハウス』『ポルターガイスト』『ゴースト
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

1.2

悪魔に取り憑かれた無垢な少女を皆で手を取り合い救う話。ホラー界の最恐作『エクソシスト』の50年越しのリブート作。正直、これは駄作以下の最低な映画でした。一言でいえばコンプラ版エクソシスト。以下、初代以>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.3

建物の1階にあるカフェと、2階の自室に置いた2台のテレビで時空が繋がってしまう。一台には未来が映っており、もう一台には過去が。それを皆で乱用し、未来を覗き見ているうちに時空が歪んで大変なことに…的な話>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

5.0

小学生の頃からライバル兼親友として切磋琢磨し、一緒に漫画を描きつづけた友人が、突如通り魔に◯されてしまう。京アニ事件と重なる内容。原作の漫画版が大好きらしい友人に誘われ観に行った。危うく泣きかけた。大>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

小さな広告会社の社員7人がで徹夜で仕事してるうちに同じ1週間から抜け出せなくなる。すんごい良く出来たシナリオ。登場人物は皆本気で悩んでるのにコミカルな演出で魅せるの好き。こういうのって邦画ならでは(韓>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.8

「ウラル山脈に至るまでユダヤ人を根絶すること。それが、運命が我々に与えた任務です」

「ユダヤ人が戦争を起こした以上、報復は当然です」

「労働不能なユダヤ人は迅速に始末するのが人道的かと」

ユダヤ
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

4.6

認知症を抱える90歳の元アウシュビッツの生き残りのユダヤ人が、同じくアウシュビッツの生き残りの友人が書いた手紙をもとに、かつて収容所で自分の家族を殺したナチの将校を見つけ出し、復讐する物語。

いまこ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.3

妻や娘を捨てて一緒になったボーイフレンドを、終末論を唱えるカルト宗教に殺され、そのストレスで体重が270キロまで増えてしまった男の最期の五日間。台詞やキャラ設定が少し大仰な感じが何となく舞台っぽく、ま>>続きを読む

アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男(2015年製作の映画)

4.2

ナチに復讐すべく、生涯を賭けてアイヒマンを追ったユダヤ人検事の話。フリッツ·バウアーという実在の人物の実録映画で、前々から楽しみにしていた『関心領域』をより楽しむために、ナチへの理解を改めて深めようと>>続きを読む

アリゲーター(1980年製作の映画)

5.0

トイレに流したアリゲーターの赤ちゃんが、十数年の時を経て野生化し、街をパニックに陥れる。冒頭からリアリティある素晴らしい設定にワクワクしながら鑑賞。ラストまで期待を裏切られませんでした。いまとても興奮>>続きを読む