明石です

007/カジノ・ロワイヤルの明石ですのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)
4.3
無敗のイカサマ賭博師ル·シッフルや、世界征服を目論む秘密組織のボス、ドクター·ノアを打ち負かすべく、腕利きのエージェントが結集し、引退した伝説のスパイ、ジェームズ·ボンドになりすまして活躍する。

「007」シリーズの小説一作目の初映画化作品なのに、おふざけ満載の「007」パロディに仕上げてしまい、「007」の正統な歴史からは無かったことにされてる愉快なコメディ映画。ボンドがマハ·タリ(!)との間に産んだマタ·ボンド(!!)がヒロイン笑、敵役のル·シッフルにはオーソンウェルズ、ボンドの替え玉にはピーター·セラーズ、ボンドの甥であり、そして何と言っても黒幕ドクター·ノアの役にウディアレンと、シナリオもキャスティングも激ヤバの作品なのでした。

まさかの予想以上に笑った。こんだけの面子を集めておきながら、「(タクシー運転手に)あの車を追ってくれ」「わかりました!(車降りてダッシュ)」とかやってるのが最高笑。あと「アメリカから援軍がきました!」とか言って、馬に乗ったカウボーイが大量に助けにやってくる感じとかも。私がコメディ映画に求めるのはこれくらい真摯にお馬鹿なコメディなんだなと改めて思った。

唯一にして最大の難点は尺の長さですね。130分のコメディってそれだけで敬遠されちゃうし仮に観たとしても低評価の要因になっちゃうと思う。まあ時のハリウッドの覇者コロンビアがこれだけのキャストを集めておいて短尺にはまとめられないって事情もわかるけど、前半のスコットランドのパートとか、マタ·ボンド(笑)がスパイ養成学校に通うくだりとか、本筋にほとんど絡んでこないような長めのパートは、丸々切ってよかった気がする。当然ながらイアン·フレミングの原作にも全くない挿話だし、、笑。総評としては、面白いのに、尺の長さで大分損してる作品だと思った。

以下は「007」パロディのコメディ映画私的Tier(暫定)

『ズーランダー』>『カジノ·ロワイヤル』>>>>>『オースティン·パワーズ』>>>>>>>>>>>>>>>『ジョニー·イングリッシュ』
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