AliJeanさんの映画レビュー・感想・評価

AliJean

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RRR(2022年製作の映画)

3.8

荒唐無稽な状況やアクションの連続なのだが、絢爛豪華で大迫力の映像に圧倒されてそんなことは気にならないレベルで楽しめた。
ポジティブな「インファナル・アフェア」?

テリファー0(2013年製作の映画)

3.0

単なる「テリファー」シリーズの監督の過去作を関連作のようにタイトルを付けただけかと思いきや、本当にまんまのアート・ザ・クラウンの原型が出て来て驚いた。
劇中で古いビデオの映像を見ている設定だったが、そ
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ブレードランナー(1982年製作の映画)

3.5

公開当時、ガラガラに空いた劇場で鑑賞。
直前に原作のファンになったこともあって、かなり期待をしていたが、余りに原作との違いに戸惑ってしまい、初見時はあまりピンと来なかった。
ビデオ化された頃から評価が
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回路(2000年製作の映画)

3.8

前半は黒沢清監督らしい地味ながら緊迫感のある画面の中に何気なくフッと映る人影にゾッとし、後半はストーリーのスケールの拡がりに圧倒された。

インターネットによって繋がったのは人と人との関係ではなく人の
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呪怨2(2003年製作の映画)

3.0

冒頭、今回は呪いの家は関係ないのか? と思わせる構成に戸惑ったが、いつも通りの時系列シャッフルを考えれば分かることだったなと納得。
いつもの伽椰子と俊雄の何をしたいんだかよく分からない感じ、理不尽な感
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呪怨(2002年製作の映画)

3.5

映画版になってオリジナル版のアンダーグラウンド感というか胡散臭さのような感覚が薄まって、多少怖さは減ったように思ったが、それでもバラエティに富んだ恐怖演出は健在で楽しめた。
オムニバス形式で時系列も前
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呪怨2(2000年製作の映画)

3.0

半分近くが前作の内容なのは頂けないが、それ以外は前作同様楽しめた。
呪いの家の住人から不動産屋まで伽椰子と俊雄の呪いが拡がって行く流れは、なるほどと思った。
その家に一度でも足を踏み入れたら呪われるな
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呪怨(1999年製作の映画)

3.5

当時、ビデオ化されるホラー映画は大抵知っているつもりだったので、全く知らないこの作品のジャケットをビデオレンタル店で手に取ったとき、得体の知れない不気味さを感じてしまった。しかも続編まで並んでいる。>>続きを読む

犯罪都市(2017年製作の映画)

3.5

主人公の刑事、やることは強引だが人情味があって多少コミカル。そんな憎めないキャラが作品の魅力を形作っていた。
狂気じみて残酷な悪役との対比も良かった。
韓国映画らしい残酷描写もあるが、全体的には痛快で
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ファンタズム(1979年製作の映画)

3.4

中学生の頃名画座で観て魅了された作品。
どこを取ってもチープだが、その後ビデオ化・DVD化されるたびに再度鑑賞して、その面白さを再認識。
テーマ音楽は今聴いてみるとエクソシストに使われた「チューブラー
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グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

3.5

サブカルを題材とした正統派社会派ドラマ。
知られざる世界を知らしめてくれるという、映画の醍醐味を充分に味わわせてくれる作品。
エロというひとつ下に見られてしまう業界の中でも、世間一般の社会と同様様々な
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

4.0

「12人の怒れる男」が私のオールタイムベストに入るほど好きな作品なので、そのパロディとなると不安だったが、観てみるとそんな気分は消し飛んだ。
基本的な設定を日本に置き換えただけの完全にオリジナルなスト
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スモーク(1995年製作の映画)

4.5

タバコ吸いとしては余計にたまらない作品。
様々な人間がそれぞれの価値観のなか何気なく関わって行く、そんな様を淡々と描く中で絶妙な間で観せて行く。
そして、まさにタバコの煙のようにそれぞれのエピソードは
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.5

巻頭の映像の美しさで一気に惹き込まれ、社会派ミステリとしての魅力で作品世界に更に没入していった。
そしてそこから、一個人と社会の関係から生物としての人間と自然との関係という更に高次の世界観を提示された
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プラットフォーム2(2024年製作の映画)

3.0

1作目の成功で予算が増えたと思われ、セットや登場人物の数で前作よりパワーアップさせる意図が成功していたように思う。
前作のテイストは残しつつ、今回は群像劇。
2つの派閥が生まれる中、前作の登場人物も絡
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

消費社会・階級社会への皮肉を入れた、グロいスペイン版「キューブ」といった感覚。
登場人物たちの言動で何故そうなる? と思う部分があるうえ、現実と非現実が混じり合って、どこまでが現実でどこからが非現実な
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.5

家族もの感動ものが苦手な私でも、誰と誰がどう絡んで来るのか、時系列はどうなっているのかという興味で飽きずに観られた。
そして最後はどんでん返し的な意外な事実が明かされて、主要キャラの釈然としなかった行
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裸足のブルージン(1975年製作の映画)

1.0

小学生の頃二本立てのお目当てでない方の作品として鑑賞し、子供心に悪い意味で衝撃を受けた。
映像美も劇的展開もなく共感出来る登場人物もおらず、何故こんなものを作ったのかと頭の中がクエスチョンマークで満た
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夜の来訪者(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

その場にいた全員が原因で一人の人間が亡くなるというのは、アガサ・クリスティの有名な作品で2度映画化された某作に似ていると思って観ていると、警部が帰った後のひっくり返しで同じくアガサ・クリスティの192>>続きを読む

パートナーズ(2010年製作の映画)

3.8

私は自他ともに認める愛犬家で、犬と一緒に暮らせなかった時を人生の損失と思う位の人間だが、犬を主役にした映画は殆ど好きにはなれない。
私にとっては犬が傍らにいるだけで満足なので、過剰に感動的に演出される
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ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

4.0

2作目は監督のレニ・ハーリンの私の好きでない部分が顕著に出てしまったようで、好きになれなかった。(過剰にハデ、というかそれだけ)
今作は一作目のジョン・マクディアナンが戻ってきたということで期待。
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.5

私の観た作品の中で娯楽作としては最高の出来だったと思う。
閉ざされた空間の中で様々な人間関係が絡み合いながら進むストーリーも魅力的で、特に無線でたまたま繋がった黒人老警官と友情が生まれてくる展開にはグ
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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

サメ映画といえぱトンデモ系というのが流れだが、そこをあえて正統派パニックもので攻めてきた珍しい作品だと思った、
しかもフランス映画がアメリカ的な正統パニックもの⁉
でもエンディングはトンデモ展開?
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血を吸う粘土(2017年製作の映画)

3.0

全体的に安っぽく見えるとは思うが、「死霊の罠」「鉄男」「死霊のはらわた」ヤン・シュワンクマイエルの作品へのオマージュがあるのでは? と勝手に思ってしまって、その辺は頑張っていたように思った。
設定がゆ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

巻頭、主人公が英語で話していることに違和感を感じたが、作品が進むにつれてそれもひとつの重要な設定なことが分かって来る。
そういった細かい伏線が多く張り巡らされてストーリーが進んで行くが、それの回収にカ
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ぐらんぶる(2019年製作の映画)

2.5

前半は余りにわけが分からなすぎるし、全然笑えないし、何でこんな作品撮った? と思いつつ、下宿の美姉妹だけが救いかと思い何とか我慢して観続けていた。
コンテストのシーンでケバ子を助けてその後仲間になった
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.5

タイムループものの面白さを脚本の妙で見せるのがこの作品のキモだと思うが、それ以上にロケーションの良さが際立っていたように思った。
貴船神社と「ふじや」周辺の風景が美しく、「ふじや」の細い通路を通ってゆ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

何ヶ月も行方不明の娘が生きて保護されることはないだろうということは常識的に考えて判るが、そこは子を持つ親としては絶対に認めたくないというのも判る。
作品の殆どでこの世界というか人間の醜さを描いていると
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仁義(1970年製作の映画)

4.5

裏社会に生きる者たちの男の美学。
邦題は最悪で内容は最高。
フランス映画のマイベスト作品。
原題「赤い輪」は運命のメタファー。
各キャラクターが哀しい運命に絡め取られていく。
監督のジャン=ピエール・
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ザ・ロック(1996年製作の映画)

4.5

あらゆる娯楽要素が詰まっていると思わされる作品。
各キャラクターの描き方も悪役を含め秀逸で、観ていてワクワクが止まらない。
特にショーン・コネリーが難攻不落のアルカトラズ刑務所内に難なく入り、内側か
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.0

笑いと恐怖と虚無感のごった煮のバイオレンス映画。
横溢する死のイメージとファンタジーじみた沖縄でのお遊びシーンの対比が鮮烈。

初見時は、終盤のマシンガンの放つ光だけを窓に映すバイオレンスシーンの表現
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.0

映画チャンネル等でよく放映されているが、そのたび観て独特の間と作品世界の奥行きに魅了されてしまう。

登場人物に哀しみの奥にある虚無感と暴力性を感じ、気持ちがかき乱されつつ、散りばめられたオフビートな
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グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

実話もの、社会派、バディもの、ロードムービーと好みの要素てんこ盛りな設定だった。
黒人の差別問題となると重く暗くなりがちだが、軽妙でユーモラスな語り口で楽しい作品になっている。
主人公二人の友情もさる
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

観るものの想像力を極限まで引き上げた傑作。
二転三転する事件の真相と裁く側のバックボーンが絡み合う重厚な人間ドラマが会話のみで浮かび上がって来るという離れ業。
ひとつの部屋のみで繰り広げられる物語が広
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シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリーなのにどんでん返しをくらったような衝撃、そして単純に面白い作品。
人生においていかに多くのことを映画に教えられたかということを再認識させられた。

世の中にはこんな奇跡のようなことが実
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

生涯ベストの奇跡の1本。
3時間ほどあるが、どこを切っても名場面が詰まっていて何度も一気観してしまう。

あまりにこの作品のことを好き過ぎて、ビデオからレーザーディスク、そしてDVDボックスを購入する
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