AliJeanさんの映画レビュー・感想・評価

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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

3.9

冒頭はエイリアンシリーズというより、ブレードランナー的なサイバーパンクな世界観で開始したが、フェイスハガーとアッシュが登場したあたりから一気に1 〜2作目のエンタメホラーSFの路線に回帰した気がして前>>続きを読む

ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)

3.2

実際の映像を時系列で見せ、関係者のインタビューを要所要所に挿入することによって、様々な背景が次第に明らかにされていく様はドキュメンタリーながらサスペンスものを見ているような感覚だった。
事件の内容を全
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

この作品はシリーズのスピンオフにしてエピソード0的な位置になるのだろうが、脚本の作りが始めから前作とひとつの物語とも思える程有機的に繋がり、画作りや世界観、絡んでくるキャラも前作同様のクオリティを保っ>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

マックスがメル・ギブソンではないことが成立するのかと思いつつ見始めたが、圧倒的なビジュアルとアクションと世界観でそんなことは全く気にならなくなってしまった。

主演交代と言うより主人公自体がマックスか
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.0

冒頭、風光明媚なリゾート地の風景が回転する映像で異界に迷い込んだような感覚になった。
その後クローンを作って自分の代わりに処刑させて放免されるくだりでは、あまりにブッ飛んだ設定にこのストーリーはどう転
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変な家(2024年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

脚本が雑過ぎて途中からストーリーが追えなくなったが、どうせラストは旧家が焼け落ちて、その後主人公の部屋にも異変が起きてクレジットだろうと容易に予想がついたので興味が失せて何も考えずただ早く終わってくれ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.9

カセットテープと60~70年代の音楽、古本屋の100円の文庫本などのアイテム、さり気ない日々の出来事と周囲の人々とのふれ合いが主人公のキャラクターを少しづつ浮かび上がらせ、地味ながら退屈することなく見>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.8

平面と立体、背景とキャラクターが混然一体となったストップモーションアニメの表現はシュヴァンクマイエルやクエイ兄弟の作品を連想させられ非常に興味深かった。
コロニア・ディグニダのことが背景にあるというの
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ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

3.8

1作目2作目のエピソードを全て入れ込んでさらにハチャメチャになるかと思いきや、音楽で皆がひとつになるという設定通り最後にはひとつひとつが気持ちの良い帰着を見せ、3作目にして集大成的な大団円で納得させら>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

想像をはるかに上回る壮大なスケールの歴史のIFの物語だった。
NHK制作ということもあり黒沢清監督作としては珍しく枠組みのきっちりした作品だった。
エンディングの海辺の慟哭シーンは正にTVの2時間ドラ
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.0

置いてきぼりにされた冒頭から、美しいウズベキスタンの自然の風景の中にありながら、ヒロインの疎外感が淡々と表現され、何かしら事件が起きるのではという予感に作品の世界観の奥行きを感じた。
サブタイトルを付
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ザ・シークレットナンバー(2012年製作の映画)

3.0

ショッキングなオープニングとそれに続く2人のやり取りに惹き込まれたが、その後は説明不足感もあって置いてきぼりにされて消化不良。
短編とは言えもう少し尺を取って描写して欲しかった。
「ブリーム」の秘密を
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リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

3.2

黒沢清作品としては珍しく原作ものの商業映画。
ホラー描写はいつもの黒沢清らしく不気味さがあって良かったが、それ以外は普通のエンタメだった。
同監督作としてはどうしても作家性を求めてしまうのでそう感じて
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ニンゲン合格(1999年製作の映画)

3.9

黒沢清らしい淡々としながら奥底では不穏さがが漂う空気感にいつも通り魅了された。
中盤には黒沢作品には珍しく多少ほっこりするような展開もありつつ唐突な結末。
エンディングの馬の本とニューヨークの絵はがき
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サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.5

この手の作品にしては何のミスリードもなくそのまんまかーい! と思ったが、創りはしっかりしていたので、どこでひっくり返されるのかと思い続けた興味で最後まで見られた。
80年代をテーマにした割にはその部分
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

5.0

ビートルズの曲が場面場面にハマっていて脚本のリチャード・カーティスのビートルズオマージュが溢れていた。
特にビートルズが存在していなければあの人はどうなっているかという… そこはファンとしては号泣もの
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

1.9

冒頭5分で演出の臭さと台詞の説明調と下らなさに視聴を止めたくなったが、最後まで見ずに判断してはいかんと思い我慢して視聴。
その後は画作りがしっかりしていたので何とか見られて同監督の過去15年程の作品の
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ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

4.0

シリーズが回を重ねるごとに予算が増え規模感が増して行くのは当然のこととしても、それに見合うだけの面白さもアップしているのは凄いと思った。
闇落ちしたまひろとも取れるかえでのキャラは強烈で、まひろにはち
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サイレントチャイルド(2017年製作の映画)

4.0

短編ながら非常に見応えのある作品だった。
冒頭の田舎道を走る自転車の空撮の美しさからぐっと惹き込まれ、聴覚障害を持つ少女とヘルパーの絆が次第に生まれていく様に更に惹き込まれた。
ただのお涙頂戴ではなく
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.5

最初の劇場公開版と違ってハリソン・フォードのモノローグがない分、巻頭から作品のイメージがかなり違った。
会社側の監督の描きたかった世界観が世に受け容れられないという懸念からモノローグとハッピーエンドを
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ヴィジョン 暗闇の来訪者(2014年製作の映画)

3.0

盛り上がりに欠ける感じで、ひとつひとつの怪奇現象も地味だったので多少退屈に感じてしまった。
終盤になってやっとネタが明かされ、全ての怪奇現象が伏線として次々と回収されていくところは痛快だったが、これだ
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ぱん。(2017年製作の映画)

2.9

出だしは自主制作感が強すぎて何だかなぁ~と思ったが、あまりに振りきったメチャクチャな展開に思わず笑ってしまった。
「カメ止め」の竹原芳子が出演していて驚いた。
YouTuberが伊藤沙莉かと思ったら渡
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曖昧な未来、黒沢清(2002年製作の映画)

3.0

「ツイン・ピークス」や「NIGHT HEAD」のように、わけの分からない結末を迎えたTVドラマが映画化されて謎が解き明かされると思いきや、更にわけが分からなくなった時のように、
よく分からない「アカル
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

3.0

オダギリジョー演じるどうしようもない社会不適合者の周辺を巡る人間模様にゴースト・ストーリーとファンタジーが絡む、どう捉えていいのか全く分からない作品。
何かしら心を動かされる部分はあるが、それが何なの
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.8

一流どころのキャストを揃えたホラーとなるとそれほど極端な展開は無くちょっとした仕掛け程度のことかと思いきや、意外に攻めた創りになっていた。
とは言え映像は終始お洒落でグロ表現は控え目なので、ホラーが苦
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復讐 THE REVENGE 消えない傷痕(1997年製作の映画)

3.6

翌年の「蛇の道」と「蜘蛛の瞳」のセットと同じパターンで2作目のこの作品も監督の好き放題に作ったようだと思った。
菅田俊との無駄話ドライブを延々と長回しで見せるところから、ただのB級作品ではない雰囲気を
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くみかえの日(2003年製作の映画)

3.5

ワンシチュエーションもののSF?
設定された世界観の中で特に大きな事件が起きることもなく淡々とストーリーが進んで行くが、見ていてイメージが膨らんで行く気がして楽しめた。

水路の兄弟(2002年製作の映画)

3.4

下水に住んでいるらしき兄を弟が訪ねて、ひたすらついて回るというだけの作品。
終始わけが分からず、異様な雰囲気が漂う。
たたみかけるように次々と映し出される風景に何故か不安感を煽られ、シュールからホラー
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夜の話(2000年製作の映画)

3.3

シュールで妖しく気持ちの悪い感じがほんの5分の作品にも関わらず印象に残った。
「鉄男」や「リング」の呪のビデオを連想させるテイストに魅せられた。

軌道の上の恋(2013年製作の映画)

3.0

流れ星になった小さな恋というロマンチックなお話しと言いたいのかも知れないが、冷静に考えると悲惨なお話し。
低予算を逆手に取ったような宇宙船の中のボロさ加減は良く出来ていたと思った。

蛇の道(2024年製作の映画)

3.2

1998年のオリジナル版からのセルフ・リメイクということで、期待半分・不安半分で視聴。
結果的には可もなく不可もなくという感じ。
フランスの風景の中でほぼ同じストーリーが繰り広げられるのは目新しかった
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.5

広い意味でのゾンビもの、いわゆる感染系。
モラルのリミッターが外れ意識があって思考も出来るうえで凶暴化するという、従来のゾンビものにはなかった設定が新しい。
ゴア描写は非常に過激、肉体損壊と血糊の量は
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バトル・インフェルノ(2019年製作の映画)

3.8

突然スタッフ達が悪魔に攻撃される必然性が感じられず当初はあまり乗れなかったが、ストーリーが進むにつれ、それぞれの設定が伏線となっていることに気付き面白くなっていった。
低予算な感じは拭えなかったが、怪
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復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

3.9

黒沢清らしい乾いた暴力と静かで深い狂気を感じさせる作品。
バイオレンス描写で北野映画を彷彿とさせる部分が多々あるがよりドライな感覚だった。
そこには否定も肯定もなく、北野映画で感じたそこはかとなく漂う
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

開き放たれた窓に吹き込む雨のシーンから始まって終始不穏な空気が流れ続け、家族4人が日常から逸脱していく様が淡々と描かれる特異なホームドラマだった。
劇中起こるいくつかの事件が展開していくこともなく、最
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ナイトスイム(2024年製作の映画)

2.5

巻頭から面白くなりそうな感じはあったが、そのままの状態で30分が過ぎ1時間が過ぎ、???となっていると、余り盛り上がらないクライマックスがやって来て終わってしまった。
そんなに酷いという感覚でもなく、
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