andyさんの映画レビュー・感想・評価

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福田村事件(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

行商人集団の親方(瑛太)の言葉が突き刺さります。
「せんじん(朝鮮人)なら殺してもいいのか!」

讃岐から出てきた行商人の集団が、千葉県福田村で朝鮮人と間違われ一触即発の状態です。観ている我々は、当然
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パレードへようこそ(2014年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

原題は「PRIDE」です。
 炭坑労働者達の労働争議(ストライキ)を描いた作品ですが、これに関わった一人ひとりが、自らの「PRIDE」を獲得するために闘ったとも言えます。他者を応援したのですが、それは
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます


原作を読んでいたので、この短編が3時間の作品にどのようになるのか興味津々でした。
 村上春樹の世界で満たされた作品だと強く感じました。主人公の家福は、『ドライブ・マイ・カー』の家福であり、『木野』の
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セールスマン(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

犯人が悪いのは間違いない、「でも…」と躊躇させられる内容でした。

妻のラナが何者かによって、瀕死の重傷を負わされます。
命に別状はないが、ラナは精神的に参ってしまい塞ぎ込むことも増えました。
夫のエ
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

まず、この作品に感謝したい事は、統合失調症から生じる幻覚や幻聴を可視化してくれた事です。私の拙い想像力を補ってもらいました。作品中の幻覚の3人や悪魔みたいな声が、分かりやすいメタファーのように感じまし>>続きを読む

1640日の家族(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

里親について真正面から向かい合った作品です。

とにかく愛情と切なさが詰まった作品でした。
何が切ないかというと、とにかく悪い人が一人も出てこないです。一人ぐらい悪人が出てくれば、切なさも半減するのに
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大統領の料理人(2012年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

フランス料理はそんなに食べたことないですが、どれも美味しそうに見えて、それだけでも十分に楽しませてくれました。

キーワードは「虚飾」でしょうか。それは人間と料理、双方に言えると思います。

人間は虚
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チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公アンリ・ヴェルデゥが捕まり、法廷での陳述の中で戦争の欺瞞を述べています。一人の殺害は犯罪者を生んで、100万の殺戮は英雄を生み出す。そして戦争もビジネスだと。

この作品は、戦争における大量殺戮
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

2時間40分の長さを感じない秀逸な作品でした。
原作はだいぶ前に読んで、内容も忘れていました。

信仰を貫くことを嫌というほど考えさせられました。
「沈黙」は神が苦難を前にした信者に対して何も答えてく
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happy しあわせを探すあなたへ(2012年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

幸福度を数値化する、可視化する試みは面白いと思いました。
加えて幸福度の5割は遺伝で決まり、環境要因は1割に留まるとは意外でした。

幸せ、幸福の尺度は何かと考えました。
特別なことではなく、今ある環
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

戦争の近代化がここまで進んでいるのかと、改めて驚かされました。
タイトルの通り、英米の軍人は現場にいないで戦闘行為を「行って」いました。
現場にいるかのようなリアルな情報が、遠く離れた場所で収集可能だ
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セッション(2014年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます


最後のドラムソロは圧巻でした。

結論から言えば、主人公アンドリューの成長譚なのですが、その媒介となったのが、伝説の鬼教授フレッチャーでした。

アンドリューが欲していたのは厳しさの象徴である「父性
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リスペクト(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アレサ・フランクリンの伝記映画です。

2時間半と少し長めですが、全然長さを感じませんでした。
アレサ・フランクリンの華やかさに隠れた苦悩がしっかり描かれていて、
黒人として、また女性として生きる大変
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「美味しい料理はみんなを幸せにする!」
この一言に尽きる作品だと思いました。

パリ・コミューンの煽りを受けて、
デンマークの片田舎に無一文で亡命してきたバベットはマーチーネ、フィリパ姉妹の元に身を寄
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最後の石田の涙が、この作品の全てを象徴しているように思いました。
また、西宮が必死で石田の母親に謝っているシーンは涙なしでは観れないです。

実は石田は深いところでむちゃくちゃ傷ついていたんです。
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雪に願うこと(2005年製作の映画)

5.0

起業した会社が倒産し、逃げるように故郷の帯広に戻ってきた主人公の学(まなぶ)。気がついたら兄や母に会いに来ていたと学は言いましたが、確かにそんな風に見えました。

逃げてきたと言うことも嘘ではないでし
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フラガール(2006年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

映画紹介のあらすじでは、主人公は平山まどか(松雪泰子)なんですが、私の中ではダントツ紀美子(蒼井優)でした。

彼女が自分の殻を破って成長していく物語ですが、それに伴い、蒼井優がだんだん綺麗になってい
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