バートローさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

バートロー

バートロー

映画(1977)
ドラマ(164)
アニメ(0)

タミー・フェイの瞳(2021年製作の映画)

3.9

怪演×怪演の映画。インチキ伝道師だけど他のインチキとは違う誠実さを兼ね備えた妻、それを忘れた夫の破滅と巻き添え転落。最終的に1人の女性の物語に帰結するのがとても良かった。ジェシカ・チャスティンの映画は>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.5

サム・ライミが地獄から手を突き出してマーベルに戻ってきた。ノーウェイホームしかり、マルチバースオブマッドネスしかり、もうMCUはいいかなと思っている時に、これだと思う作品が出てくる。サム・ライミ監督の>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

映画の重要要素の1つ、音響。このセクションだけでも数多くの天才達が力を合わせているのがよく分かる良ドキュメンタリー。改めて映画って総合知によって練り上げられた総合芸術だなと。技術部門はもっとリスペクト>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.2

その女、凶暴につき要注意。剥き出しの刃物、あるいは捌きたての肉塊(比喩)を観た気分。車が重要アイテムで出てくるけど、クローネンバーグの『クラッシュ』とは別角度の倒錯で、描写のエグさは前作のRAWを超え>>続きを読む

アンビュランス(2022年製作の映画)

5.0

評判の通りの面白さ。日本では久々のマイケルベイ監督作品の劇場公開でオカエリナサイ。まず人間ドラマが気合が入っていて、犯罪に手を染める兄弟のなんとも言えない関係性が最後まで物語を引っ張る。犯人、人質、負>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.2

3時間かけて映画の嘘を信じ込ませてくれる贅沢な体験。ザックスナイダーの神話的、宗教画的な絵の強さとは別の画力、ゴスな音楽と相性抜群な往年の硬質ノワールの絵作り。探偵物のフォーマットにもよく馴染んでマッ>>続きを読む

アダム&アダム(2022年製作の映画)

3.8

出だし好調だったのに途中からショーンレヴィ監督降板したのか?ってぐらい大味な展開になっていくので笑ってしまう。題材に対して尺が足りなかったのか中盤のゾーイサルダナ登場以降からおかしくなっていた。フリー>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.7

得体の知れない男に全てを狂わせられた女の話、かな…そこ含めて現実と重なってしまうので全て忘れて楽しめというのは今となっては難しくなってしまった。ストーリーも洗練されたドライブ・マイ・カーの方が圧倒的に>>続きを読む

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

4.3

エターナルズ観て、10年前だったら絶対にアンジーが主役だったろうな時代は変わったなあと思っていたので、久しぶりにアンジーが主役らしいアンジーが主役の映画なのが逆に凄く良い、実家のような安心感。ジョンバ>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.9

ベースになっている仁義なき戦いの広島死闘編と比べると薄っいなと思うところもあるけど、昨今では大変貴重な東映ヤクザ映画(マル暴映画)としてのクオリティは白石監督が十分にクリア。役所広司が抜けても前作のア>>続きを読む

悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

3.8

レジェンダリー・ピクチャーズ×Netflixの名作リブート。ジェントリフィケーションへの強烈なカウンターとしてのバスのシーンは焦らしただけあって最高で、エンドもエンドロール後のおまけも素晴らしいけど、>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

セラピー映画。難解という前評判を聞いていたけど説明過多なぐらい全部セリフで説明してくる劇っぽい構成なのでむしろ分かりやすいというかそのまま。照明、アングル、カラコレ、画力に評価の高さと見る者を惹きつけ>>続きを読む

ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

4.2

追う者追われる者のぐるぐる逆転構造は引き続き、前作直後のお話の為マイケルvsローリーの因縁の対決はローリー重傷のため一旦お預け。今度は地元に凱旋で舞い戻ったマイケルvs43年越しに復讐を誓う地元暴力住>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

4.0

津軽弁の難解さが理解しようとする求心力を産んで作品を非凡に変えた。そこらのつまらない邦画だったら入れていたかもしれない字幕を付けなかったのが本当に英断だと思う。津軽弁のパワーと受け手を信頼してくれた製>>続きを読む

真・事故物件 本当に怖い住民たち(2021年製作の映画)

4.0

豪速球のゴア、暴力的な理不尽、弾丸のように込められた呪詛、滴るように陰鬱な雰囲気が三池監督のオーディションのようでもあり大変素晴らしかった。過激さだけがウリではなく導入も丁寧。スカッとジャパンの数倍ス>>続きを読む

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.5

身につまされる話しオブザイヤーな映画だった。書いて、また書いて、いやになろうが、心が折れようがずっと書いていく。主人公のことを何も知らなかったので最後に度肝抜かれてしまった。

リル・ウェイン ザ・カーター(2009年製作の映画)

-

リアルアマデウス。ドキュメンタリーとして、映画としてどうのこうは棚上げして、その後HIPHOPの勢力図や方向性まで変えた名盤Tha Carter IIIを出す直前のリルウェインが映像として残っているの>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.0

物語の進行と共に明かされていく娘の空白。親父のヤンキー漁師ステレオタイプ描写が中々にキツいし、寺島しのぶの従業員役に悪意ありすぎなんじゃないかなと思うけど、物語で最も肝心なところが『空白』のまま宙吊り>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.3

このスパイダーマンシリーズはボコられればボコられるほどキラキラ光ってしまう若き被虐の才能トム・ホランドと、子供を酷い目に遭わす作品には定評のあるジョン・ワッツ監督あってのシリーズだと思い知らされた。こ>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

バンジョーとピアノの戦い…一つ一つに理由があり、それが繋がっていく気持ちよさとリベンジっぷりが素晴らしかった。

偶然と想像(2021年製作の映画)

3.7

3話構成の3話目は良かったけどいまいちハマらず。

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.8

ナツカシベリーの勢いだけで作り、要所でノスタルジーを逆手に取って出来た全員が集まらない同窓会。序盤はメタな視線が意外と面白くてどう転ぶのか分からないのか悪くなかったけど、後半はずっとテンションがおかし>>続きを読む

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)

5.0

無邪気な暴力やんちゃデカをドニーさんが演じる時代は終わったのかも。2019年の香港民主化デモにおいて香港警察が最悪の暴力装置として市民に力を振るった姿を見た後の世界において、権力の腐敗、警察の横暴が招>>続きを読む

ザ・トリップ(2021年製作の映画)

4.5

処刑山シリーズ、ヘンデル&グレーテル、セブンシスターズ、撮る映画全部面白いトミー・ウィルコラ監督の撮る映画全部面白いジンクスは今作も健在だった。関係の冷え切ったカップルが山村のコテージで最後の一日を過>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.8

エドガー・ライト版の見える子ちゃん IN ロンドン。主要キャストの犯罪が明らかになった自身の『ベイビー・ドライバー』に対して映画人としてのスタンスを明確に出した内容だった。サイコスリラーとしてのカメラ>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

地球滅亡ディザスター、パニックムービーに科学者VS暴走気味する資本主義feat陰謀論者のブラックコメディのブラックミラーもビックリな融合。手のかかったストーリーは直近なら今のコロナ禍、将来的には地球温>>続きを読む

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.6

主演2人の役者の演技には目を見張る部分がかなりあったものの、よくある邦画の伝記物の域は出ていなかった。それどころかテレビの再現ドラマの映像かなと思うぐらい回想のインサートが下手で無駄に多かったりしてN>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.3

緒方恵美さんの乙骨先輩が碇シンジにしか見えないのではないかと杞憂していたけどむしろ碇シンジ=乙骨、里香=初号機なので何も問題なかった。他の声優さんもめちゃくちゃ豪華で、特にミゲルの優遇っぷりが良かった>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.8

地球やら宇宙やらを救う大層なスケールのデカさに食傷だったところに丁度いい規模感の作品が。前作同様にアクション控えめ、ヴェノムらしいダークさやゴアは一切なしのほんわか異種バディ物方向に振り切ったヴェノム>>続きを読む

ケイト(2021年製作の映画)

3.6

後半の失速と國村隼リスペクトが反比例してしまった。KITEのリメイクと誤解され、悪い意味でステレオタイプ描写が問題という前評判もあったが、やや近未来設定と若干のサイバーパンク感以外はすんなり受け入れら>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.7

BLM文脈の映画ではあるが、かなりオーソドックスなNYPD刑事物。まんまタイトル通りニューヨークの橋を封鎖する映画で、こういう経緯がなければもしかしたらチャドウィック・ボーズマンの主演作品の中でも比較>>続きを読む