すべてが虚しい。人生に美しいと信じられる瞬間が一つでもあれば、それで十分だ。
冒頭のテンポが気持ちいいが、その後ダレて、地下室と舞台が繋がったところからようやく面白くなる。更に苦言を呈するなら、ドヌーブがドパルデューに惹かれていることが全く伝わらないため、終盤の流れは唐突に感じ>>続きを読む
落とし前をつけた庵野秀明。多くのレビューを読めば明らかなとおり、この作品をもってエヴァを必要としない新世紀が始まる。少しばかりの寂しさを伴って。
脚本についてはPTAだし仕方がないかと自分を納得させる必要があるが、ハウス・オブ・ウッドコックを支配する張り詰めた空気を体現するレスリー・マンヴィルについては、完璧であり、そのような正当化は全く必要が>>続きを読む
全て知っているだろう?と言わんばかりに説明が省略され、誰もが唯一神に祈りを捧げながら迎える結末に救いはない。
薄暗い室内に浮かぶトム・ハンクスの顔。これほど美しい人だったのか。
映画の形式としてはよくあるタイプのもので、似たような作品を挙げろと言われればたちまちいくつかの作品が脳裡に浮かぶ。ただ、何名かの調教師が事故に遭う映像がこの作品を忘れ難いものにしている。その中でも調教>>続きを読む
全てが「・・・ぽく」作られているだけで、画にも脚本にも説得力がない…。あの麻雀のルールは日本人には理解できないだろう。
フィリップ・シーモア・ホフマンが演じるレスター・バングスは実在の評論家だが、パトリック・フュジットからの電話で相談に応じるその姿は、本作の他の誰よりも、その実在性に疑わしさを感じさせる。聞くところによ>>続きを読む
早朝、人影のないニューヨーク五番街にタクシーを走らせ、ジバンシィのドレスに包まれたオードリー・ヘプバーンをティファニーで降ろし(この時点でファサードの時計によれば午前5時47分頃)、彼女にショーウィン>>続きを読む
「白人女の実家には行くな」を荒唐無稽なスリラータッチで描く。終盤になるにつれて間抜けさが増すので、それまで真面目にこの作品に向き合ってきた観客は裏切られたように感じるに違いない。俳優陣の顔芸が効いた印>>続きを読む