Bitdemonzさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.0

コンピュータプログラムで造られた世界の中で起こる物語、古くは『TRON』近作では『レディプレイヤーワン』など。本作ではその様々な要素を下敷きにしつつ、昨今のトレンドも内包し、多くの人に該当する「この世>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.3

弱い者たちが強大な1つの個として生きており、規範からズレたものを排除する事でその活動を揺るぎないものにしていく共同体で社会が形成されている。

その規範は時代と共に形を変えて、変化・適応出来た者たちだ
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.7

これまでの監督の幾つかの過去作にも個性的な設定の様々な殺し屋が高確率で登場していたので、「そういうヤツがいっぱい出る映画撮りゃイイのに」と思ってたらまさかの。

そういった理由で観る前からやや興奮気味
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.2

原作未読。

アニメーション作品としてのダイナミックな演出含めた躍動感は勿論、“映画が出来るまで(特に編集って何?)”をここまで分かりやすく簡潔で、突き抜けた爽快感のあるエンタメとして描かれているとい
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『犬鳴村』恐怖回避ばーじょん 劇場版(2020年製作の映画)

3.5

オリジナル版鑑賞済。

通常の本編に“恐怖を回避する演出”を施した仕様で「ホラーが苦手な人にも楽しめる」というコンセプトがそもそも斬新だが、一体どこにそんな需要があるのか……と思っていたけど、全くない
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.8

続編の入口を前作で描かれなかった発端から見せる導入は、昨今の流行り的なものとしての「掴み」と同時に未見の方への概要説明も兼ねるなどよく出来てるなァと関心。

随所に登場する「登場人物達を窮地に陥れる仕
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DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)

-

もはや娯楽の体裁だけ纏った壮大な実験なのか。

ソ連全体主義時代を再現するコンセプトに基づかれ、広大な敷地に当時を再現した街を作った上で、そこに役者を一定期間生活させながら撮影した700時間分のあるフ
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.5

旧作で感じた物足りなさを吹っ飛ばす突き抜けた悪趣味とゴア描写も増し増しで乗っけたリブート作。

冒頭の上陸作戦からしてサイコーにふざけた予想の裏切り方でガッツリ掴まれて、敵のハデな殺し方を競うくだりと
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

監督の私的な内面をこの規模感でエンターテインメントとして成立させたという意味では圧巻としか言い様がない。

ストーリーに関しては、作中でも幾度も語られる「おとしまえ」に尽きるカンジといったところだろう
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.4

視点によって事実が全く異なる(可能性がある)、伝え方と捉え方によって真実は大きく歪められる(可能性がある)という、あまりにもあたりまえなのに見失いがちなテーマを実在した騒動をモチーフにして実にわかりや>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.5

試みとしてはとても意義のある興味深いドキュメンタリーではある。

しかしながら相手側に合成写真とはいえヌード写真を送ったり(一時的にとはいえネットに上がるのに?)、あまりにも悪意のある顔ボカシ(醜悪さ
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

4.0

家族とは何か、世間体とは何か、教育とは何か、そして幸せとは、現実とは…自分を取り巻く様々な問いとその距離感についてを考えさせるテーマを、あまりにも有名な寓話をモチーフに、不自然な程に完璧な「幸せ」の裏>>続きを読む

かしこい狗は、吠えずに笑う(2013年製作の映画)

3.7

容姿に差があれど置かれた立場が同じもの同士から始まる、2人の女子の友情とも恋とも呼べるフワフワとした不思議な距離感が少しずつ変わりゆく日常を描いた青春ストーリー……

……は、徐々に「好き」を巡る歪み
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ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

3.5

映画の中の映画に入る『ラストアクションヒーロー』的なメタ構造の作品って何か呼び方あるんですかね?

スラッシャーホラー映画の「あるある」ネタを見せる手法はこれまで様々な作品であったけども、意外にも正攻
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.5

非常に不思議な肌触りの内容だった。

謎に満ちた要素は小さな村の空気から始まり、登場人物の関係性、村人の怪死、Googleマップから村の存在が消え、怪しい飛行物体、謎の組織……次から次へと観てる者を煙
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.4

支配階級の構図の様相を呈した建造物のビジュアル、聖書を引用した展開、ひたすら上層階の食べ残した食事が降りてくるルールなど、なかなか興味深い点も多いが、中途半端な設定がかえってモヤモヤする(いっその事『>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.0

前作の世界観を踏襲した内容ではあるが、方向性は全く違ったカオスな終末ディストピア。

マッドマックス的な要素強めで結構な尺をカーアクションで占めているのは微笑ましくもあるが、どうにもCG全開なカンジの
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.2

呆気にとられるラストまで含めてとても興味無い作品だった。

実在の事件を元にし、信仰とは何かという曖昧さを露呈しつつ、正義は主観によって異なるという事実を完全に俯瞰した形で観せる、特に主人公の得体の知
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.4

あの頃、とはいえ、自分にとってのあの頃では全然ないが、好きなモノにズッポシのめり込み、共有出来る仲間たちと過ごした時間を懐かしむという点では、充分共感できる部分もあり、羨ましく思えたりする部分もある。>>続きを読む

樹海村(2021年製作の映画)

2.0

何だかよく分からないモノをハッキリしない目的でしっかりしてない場所に持っていく後半の辺りから若干眩暈が起きそうなぐらいワケがわからないが、中盤辺りまでの要所要所で光る「薄気味悪い」演出はとても好感が持>>続きを読む

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.2

ゴジラ作品群の造詣に疎いため、この作品内に散りばめられている様々なリスペクト部分がわからない事もあり(ある程度の予備知識は一応あるとはいえ)、本来楽しめるべきポイントが失われているのは個人的に残念だが>>続きを読む

アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

3.0

要所要所でキマってる画、テンポ、差し込まれる音楽、この監督ならではと思わざるを得ない部分も多かったが、全体的にアラが多過ぎるような気もする。

冒頭の弾丸避けるゾンビとどう対峙するのかと期待したが……
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

このテの学生時代のエピソードが関連してくる内容のモノは、その大半が自分と重なる部分がほぼないので、この作品もその例に洩れず「あるある」的な雰囲気含めて、他の作品にも共通した断片から感じたものをベースに>>続きを読む

ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

3.2

原作未読。

原作自体が結構前のものだという辺りにストーリーそのものの意外性の部分での目新しさがあまり感じられない理由があるのかもしれないが、危機的状況からの回避行動アクションシーンにはなかなか見応え
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

2.5

雰囲気は充分出ており、良いカンジはしたが、後半の展開にあまりピンと来なかった点も含めて原作をザッと読み直してみたら、映画版は随分とコンパクトに纏めたものだなァと感心した反面、テーマの規模感までもがコン>>続きを読む

最強ゾンビ・ハンター(2013年製作の映画)

2.0

B級テイストを狙って作ってるとして、この緊張感のなさ、クライマックスの弱さ、ピンと来ないセンスが全て計算されてるなら大したもの。
マジでやってるなら(狙ってるのにスベってる)始末に負えない"ホンモノ"
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必殺! 恐竜神父(2018年製作の映画)

-

もはやスコアなんて付ける気にならない。
でもそれがこの映画にとっちゃサイコーって意味じゃないだろうか。

アホな演出、ヘンな展開、フザケた登場人物たち……全て計算された"解っててヤってる"確信犯的な狂
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8

カッコよくなりたくて、カッコイイ連中の仲間になりたくて、でもその「カッコイイの本質」って何だろうという事と向き合う少し前の、恐らく多くの誰にでもある「カッコ悪い」瞬間を切り取ったような、これぞ「尊い」>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

4.0

開始早々の裏切りに次ぐ裏切りでガッツリと掴まれる"支配者層による人間狩り"サバイバルスリラーの様相を見せておきながら、実質的に現代の社会構造とその対比、SNSによる拡がりや陰謀論など混迷を極める"情報>>続きを読む

サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~(2021年製作の映画)

3.3

終始コメディ色が全開なので気晴らしには丁度イイ。ギャグに関しては向き不向きもあるが個人的にはハマった感があったのでなかなか楽しめた。

とはいえ昨今のトレンドや問題に配慮され尽くされた設定などの目配せ
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サスペリア・テルザ 最後の魔女(2007年製作の映画)

3.0

魔女三部作の『インフェルノ』は未見だったが、心配する必要がないぐらいストーリーに関わってはこない辺り安心して観る事が出来た。

むしろ安心できないのは破錠気味な展開で、まるでマトモに観ようとしている事
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アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

3.6

厭(イヤ)な雰囲気が終始まとわりつき、とにかく観ていて良い意味でイイ気がしないという作品を彩る、これまた良い意味でイヤなカンジの登場人物たち。

ミスリードを誘う絶妙なカメラアングルと最高に後味の悪い
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.0

原作はほぼ未読。

側はDJだが中身はオーソドックスな成長物語で小難しい屁理屈はさておいて、ライトなコメディとして体良く仕上げてあるので、気兼ねなく頂ける辺りは良心的。

故に万人にオススメはできる反
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サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

2.0

原作未読。

伝えたいメッセージがある事は理解できる。が、物語はそれを如何にインパクトをもって引き寄せるかだけを起点としているのではないかというぐらい犯行方法と動機が定まり過ぎてはいないか、という点が
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ブロックアイランド海峡(2020年製作の映画)

3.0

ご丁寧に概要は冒頭の辺りで主要キャストらが大体語ってくれるというわかり易さ。オマケに結末でもう一度復唱してくれるのでとても親切であるが、逆に大きな裏切りがないのは残念でもある。

魚が大量に打ち上げら
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ビバリウム(2019年製作の映画)

4.5

全てが謎のまま放り出される不条理に満ちたSFという見方も出来るが、全てが意地悪く誇張されたブラックユーモア溢れる人生の縮図と捉えれば納得出来なくもない。それでも納得出来ないとすれば、「人生とは何か」の>>続きを読む