いわしさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.6

現代にサンタクロースが実在したら。。
そんな夢のような話しは、夢を持てず、やる気のないサンタが巻き込まれる強盗事件で幕を開ける。
ダイハードを思わせるなかなか死なないサンタ(笑)
サンタの存在を信じる
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AFTERGLOWS(2023年製作の映画)

3.9

全編モノクロの意味が観ているうちにわかってきます。
妻を自殺で無くした過激な愛妻家が生きるためにその意味を探し求めるストーリー。
この作品は妻の死を精神的に立ち直る事ができず、もがき苦しむ夫の頭の中の
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アイ・キャン・スピーク(2017年製作の映画)

3.5

従軍慰安婦であることを隠し、役所に数多くの生活の苦情を申し立てるおばあさん。
この問題は日本人であっても今や当時のことを知る人は少ない。
戦争がどうであれ、女性をストレスの捌け口に使う行為は人として有
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

とてもよくできた作品だと思います。
アニメ制作の覇権を競う監督二人と取り巻くスタッフたちの熱き戦い。
アニメのセリフのような台詞も飛び交い、映像の作りもアニメ風でとても楽しい。
ゼロからものを作る仕事
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

オシャレなノルウェー映画でした。
自由で素直に生きる若い女性が主人公。
彼女は“行き詰まるとすぐに逃げる”癖があり、人生を無理なく生きているようにみえるが、いつも不安。
それを支える年の離れた恋人のア
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.8

怖いものをみると人はその物体から目が離せなくなる。
ざっと言ってしまえばそんな心理を上手く使った設定で人間VS未確認生命体との攻防戦。
好奇心旺盛のお国柄だなぁと思ってしまうのは、スタンドプレイ&命懸
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

S.S.ラージャマウリ監督のバーフバリから3時間にわたるツッコミは覚悟していたが、ここまでノンストップで衰え知らずの作品になっているとは思っていなかった!
最初からエンジン全開。
「嘘だろ〜」の連続で
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ひみつのなっちゃん。(2023年製作の映画)

3.6

滝藤さん、前野さん、渡部さんの女装、振る舞いは見もの。
完全コメディではありますが、亡くなったなっちゃんのお母さんのセリフが岐阜の方言と相まって、優しく心に沁みました。
郡上八幡の街並みや祭りなど少し
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Blind Mind(2021年製作の映画)

3.5

視覚障害者と人気インフルエンサーの出会いから恋愛に発展するまでのストーリー。
主人公の二人はビジュアル的にも良く、その良さを引き出そうとしている映像も良かったです。
まだ若い監督が手がけた短編作品なの
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I AM JAM ピザの惑星危機一髪!(2022年製作の映画)

4.3

この時代において活弁を使った映画を老若男女が楽しめる内容で作った辻凪子監督を褒め讃えたい!
昨今の映画とは全く別物!
活弁で観ると映画がものすごく近い距離感で感じられて、そう!舞台と映画の間の子。
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

岸井ゆきのさん演じる聴覚障害者でありながらボクサーとなった女性の心の変化を言葉少なく、豊かな表情で表現されています。
静寂の中に生きる主人公の小さなゆらぎや、怒り前向きな気持ちに集中できるように、本編
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.7

初めはなかり設定がSFっぽいのかと思っていたが、ストーリーか進むに連れて悲哀の要素が盛り込まれ、最後にはいたたまれない気持ちになった作品。
フランス映画のどこか暗い要素も残しつつ、斬新な設定は面白かっ
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.8

イ・ソンギュン演じる刑事ゴンスの身に次から次へと降りかかる不運が、腐りきった警察内部の闇と重なり逃げきれないギリギリの駆け引きが続く。
見つかるかも…のドキドキ感と手に汗握るアクションシーン。
次に何
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ジャパニーズ スタイル Japanese Style(2020年製作の映画)

4.3

『日本人』って何??
国籍におけるアイデンティティを感じる人が多い世の中。
人為的カテゴリーには本来、囚われる必要はないのだろう。
しかしこれは当の本人にとっては根の深い問題。
監督自らのコンプレック
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.2

期待をせずに観に行ったのは失敗でした!
何度泣かされたことか。。。
不器用な少年2人の友達になっていく様子は微笑ましく、それぞれの家庭の違いはあれ、昭和は他人が近かったことを思い出される作品でした。
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.7

芦田愛菜ちゃん演じる受験を控えた高校生と宮本信子さん演じる夫に先立たれた老女の友情と成長を描いた作品。
BLに対して思春期でもあるうららは、BLにどハマりした雪さんとの交流に恥ずかしさと、自分の秘密の
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ある男(2022年製作の映画)

3.9

オープニングからとてもおしゃれな構図。
センスってやっぱりあるなぁ…と感心しつつ本編へ。
原作が平野啓一郎さんだけあって、人間の本質をついた内容。
俳優部の皆さんがとても豪華だが、内容的にはこのランク
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シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

4.4

とにかく素晴らしい作品でした。
兄弟姉妹のいる方なら共感できるシーンもたくさんあり、心の葛藤は手に取るようにわかるはず。
子役のダレン・キムちゃんの演技の上手なことといったら!!!
そして主役のチャン
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フォーリング・フォー・クリスマス(2022年製作の映画)

3.5

クリスマスが近くなるとこの作品を観て気分を盛り上げたくなります。
いろいろなフォーリングが含まれていてクリスマス一色なのも潔い。

とてもハッピーな気持ちになれる作品です。

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.7

今泉監督のカラー全開の作品。
個人的にはとても共感できた。
人生とははっきりしないもの…
物書きだからこその相手を読み込む癖がかえって自分をわからなくさせてしまう。
何が正解で何が間違っているのか。。
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シグナチャー〜日本を世界の銘醸地に〜(2021年製作の映画)

3.4

とにかく俳優部が贅沢。
実話に基づいているだけあって、イメージしやすいのもあったのだろう。
実力派、個性は勢揃いだが、それぞれのキャラがしっかりしていて、違和感が全くなかった。
話しとしては伝記ものな
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山女(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

静かに始まり、ずっと気持ちが底辺をさまよい続ける作品だった。
決して救われることの無い結末に、人の死というのは、こころが死ぬこともそれに匹敵するのだと感じた内容だった。
ただ1つ山男の設定だが、個人的
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.1

とても素敵な作品でした。
ろうあ者の方が突きつけられる現実は聴者のエゴや下にみる汚い心。
ろうあ者が社会に馴染もうとしても、物理的に無理な部分もある。
そんな隔たりを、家族で唯一聴者である高校生のルビ
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百花(2022年製作の映画)

3.5

認知症の母と一人息子のストーリー。
こう言ってしまえば簡単だが、実は複雑な環境の親子。
子供はいくつになっても母親の愛情に飢えている。
成人したとはいえ、子供の頃に受けた傷、不信感は大人になっても消え
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.6

とっても優しい作品でした。
普通の大学生が24年間茶道を習うことで、人として成長をし、タイトルの“日日是好日”を理解するまでを描いています。
季節感を丁寧に描き、歴史ある茶道の奥深さを美しい映像で感じ
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シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ(2022年製作の映画)

3.9

前作から三年の時を経て作られた続編。
実在する水球チームに所属する監督が、前作よりもさらにパワーアップしたシャイニー・シュリンプスを観せてくれます。
キャストの変更は少しだけありますが、前作の流れをそ
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.8

なかなか攻めたウォン・カーウァイ監督の作品です。
恋愛は同性であっても相手に対する気持ちは制御できないもの。
恋の駆け引きの複雑な気持ちから決別までの苦しい過程が丁寧に描かれています。
映像も壮大な滝
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.6

原作の評判も良く、とにかくお金がかかっている作品。
エンタメ性が高く観ていて難しいことはなく、わかりやすい作品です。
極秘でもなんでもないくらい派手にやり合っています(笑)
気軽に観れる作品です。

母へ捧げる僕たちのアリア(2021年製作の映画)

3.8

ヌール役の子役がとても上手で、4人兄弟の末っ子で雑に扱われていても兄達から離れられない環境で過ごすたくましさを成長と共に見せてくれています。
母のために一丸となって不器用ながら協力してお金を稼ぐ兄弟。
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.4

やはりトップガンはトップガンだった!という感想でした!
エンタメ性は安定していて、それでいて撮影などのリアリティ、クオリティはお金がかかった贅沢な作り。
歳をとったトムがなんの違和感もなくバイクにまた
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.3

ジェシー役の演技は素晴らしく、伯父のジョニーとのぎこちない対面から、不器用で、手探りに心を重ね合うシーンの数々は歯痒ささえ覚えました。
子供は弱いからこそ敏感で、繊細。
大人の愛情を不安から試す事もし
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.8

グロテスクな映像は白石監督の得意とするところ。
その映像と狂気の行動を淡々と行う榛村の融合は嫌悪感を抱かざるおえない。
そんな殺人鬼は人と信頼関係を築くのに長けていて、看守まで手懐けてしまう。
心の駆
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沙良ちゃんの休日(2022年製作の映画)

3.7

山田孝之さん監督作品。
やはり変わった世界観をお持ちの山田さん。
ほとんどセリフはなく、沖縄の自然の中にとても不自然な世界を映し出しています。
オチがないのがまた味を出していて、とても不思議な作品です
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.8

ウルトラマンで育った世代にとっては子供の頃に観た特撮の雰囲気も残し、テレビの延長ともなるちょうどいい作品であったと思います。
お金をとる以上、細部へのこだわりはセンスが良かったです。
カメラワーク、シ
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シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

3.3

セドリック・ル・ギャロ監督の実体験が元となった作品。
実在するゲイの水球チームを大会に出場させるための悪戦苦闘を描いています。
最初はただのおじさんの集まりに見えていても、最後の方には可愛らしく見えて
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