ちゃみろーさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ちゃみろー

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アンフォゲタブル(1996年製作の映画)

3.7

脳髄液を加工して被害者の記憶を移植する危険な人体実験によって迷宮入りした妻の殺人事件の真相を解明しようとする検察医を描くサスペンス。終盤に非常に古臭いノワール展開になるので、90年代中盤に評価されなか>>続きを読む

ネッド・ライフル(2014年製作の映画)

3.6

ヘンリー・フール三部作の最終章。前作で母が収監され、証人保護プログラムの元で18歳の誕生日を迎えた息子のネッドが、父親へ復讐する旅に出るロードムービー。「シンプルメン」と同様のコンセプトの作品だが、こ>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.9

香港で発生した新型ウイルスのパンデミックを題材にしたパニック・スリラー。超豪華キャストを使い捨てる使い捨てる。現在流行中の新型コロナウイルスを彷彿とさせる感染経路。見終わった後、とりあえずガソリン入れ>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.9

人里離れた屋敷の隠し部屋で起こった高名な推理小説作家の不審な死の真相を名探偵が探る本格派ミステリ。いきなり「探偵/スルース」風のガジェットのしつらえに驚くが、ストーリーは正統派。引用をブラッシュアップ>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

3.0

去年劇場予告が出た時点でこれは祭り案件だと予感し、ある意味とても楽しみにしていた。プリンシパルや主要キャストのパフォーマンスは素晴らしいので、撮影中はこんなグロテスクな出来になるとは誰も思わなかったろ>>続きを読む

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.7

ふとしたはずみで重度の薬物依存症となった少年と、それを支える父親の苦難の日々を描いたドラマ映画。クリスタル・メスの依存症なので、回復は非常に難しく、劇中でも一歩前進して二歩後退するような、もどかしく絶>>続きを読む

ベイビーブラザー(2010年製作の映画)

3.9

母親が死に、児童養護施設に送られ離ればなれになった兄弟が、一番下の赤ん坊を里親宅からさらって、ロンドンからスコットランドに住む父親の家へ向かうロードムービー。映像に詩的な雰囲気がありなかなかいい。子役>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

4.1

トランプ大統領誕生のベースとなるアメリカ社会の疲弊と腐敗、それに異を唱える名もなき人々のムーブメントを描いたドキュメンタリー。左派を任じる監督の立ち位置が明確で真面目で熱く、突撃取材の見せ場もありエン>>続きを読む

THE INFORMER/三秒間の死角(2019年製作の映画)

3.7

FBIの情報屋がギャングのボス、FBI、NYPDの三竦みのパワーゲームに翻弄されながら絶体絶命の状況からの脱出を目指すサスペンス・スリラー。小説原作ということで、ストーリーは非常に面白く、薄味になって>>続きを読む

ブレグジット EU離脱(2019年製作の映画)

3.8

2016年のEU離脱を問う国民投票の選挙キャンペーンを、離脱側陣営から描いた政治ドラマ。カンバッチさんが一応本人に寄せた?ハゲかつらでラディカルだが切れ者の選挙参謀を期待通りに演じる。ボリス・ジョンソ>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.7

アトランタ五輪開催中に発生した爆破事件の第一発見者である警備員が、犯人像のプロファイルに合致するという理由で容疑者扱いされ、旧知の弁護士と母親に支えられながら社会的リンチに対峙する社会派ドラマ。事件当>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

5.0

同級生にノートを返すために、母親の反対を押しきって別集落へ遠出し、同級生の家探しをする少年の冒険を描いたドラマ映画。イ・イ戦争中の作品で、劇中でも荒廃した人心や、少年がこれから遭遇するであろう暴力世界>>続きを読む

トリプル・リベンジ(2018年製作の映画)

3.6

麻薬取引の潜入捜査に失敗し、罪を着せられて服役した元刑事が出所し、事件の真相を探ろうとするうちに陰謀に巻き込まれていくハードボイルド・ミステリー。脚本の映画。カール・アーバンの30年代風のタフガイ探偵>>続きを読む

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.8

漢江に突如現れた謎の怪物にさらわれた娘を救おうとするシンパパと家族を描いたパニック・ムービー。ポン・ジュノ監督の戯曲作りの巧みさが印象的な作品。ラストシーンの寂寥感もなかなか。メインテーマがショスタコ>>続きを読む

ANON アノン(2018年製作の映画)

3.5

全ての人間の視覚情報が管理されている近未来で、ハッキングにより発生した殺人事件の周辺にいる素性不明の女を刑事が追うSFノワール。硬質でスタイリッシュな表現はいいが、何せ世界設定が無理すぎるよね。記憶の>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

全員失業中の貧困家族の長男が裕福な家の家庭教師にありついたことから、家族全員が身分を偽ってその家の使用人になろうと画策するスリラー映画。まー帰宅してすぐに室内の臭いをかいだよね。序盤はブラック・コメデ>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.9

孤独でナルシストの技師の殺人アート活動を内省的に描く心理スリラー。最初の殺人が偶発的で、アートは後付けだったのが意外。序盤はブラック・コメディで、マット・ディロンのナチュラルな気持ち悪さに変な笑いが込>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.8

小さな教会を一人で切り盛りする孤独な牧師が、環境保護活動家の信者の自殺を防げなかったことから、信仰と現実の間で葛藤し、やがて教会のパトロンを巻き込んで自爆することを考えるようになる。ポール・シュレイダ>>続きを読む

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

3.6

実在した風刺漫画家のアルコール依存症と半身不随の人生から立ち直る日々を描いたヒューマンドラマ。場面と時間が錯綜しており、若干トリッキーさが鼻に付くが、ダニー・エルフマンの音楽が上品で暖かい印象を作り出>>続きを読む

ボーイフレンド(1971年製作の映画)

3.8

閑古鳥が鳴く不人気劇団の主演女優が怪我をしたことから、急遽代役となって戸惑う裏方スタッフをツイッギーが演じるミュージカル・コメディ。1930年代のハリウッドのミュージカル映画のオマージュをメインにして>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.5

フロリダのディズニー・リゾートのすぐ近くに住む貧困層の母子を通して、アメリカの格差社会に生きる人々を躍動感あふれるタッチで描いたドラマ映画。この光と影、色彩のコントラストは格差があってこそ表現できるも>>続きを読む

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

4.0

重度のアルコール依存症で職を失い家族にも捨てられたハリウッドの脚本家が、終の棲家として赴いたラスベガスで出逢った娼婦との破滅的な恋を描いたドラマ映画。退廃的なネオンの世界で触れ合う男女の心。雑踏の中だ>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.7

コメディアン志望の男が著名なテレビタレントの楽屋出待ちで会話を交わしたことから誇大妄想を膨らましていくドラマ映画。主役は完全にビョーキでマトモな所はひとつもないが、それが却って現代社会の病の本質をダイ>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.8

1966年のフォードGTのル・マンへの挑戦をエンジニアのキャロル・シェルビーとドライバーのケン・マイルズの友情を中心に描いたスポーツドラマ。マンゴールド監督、マット・デイモンとクリスチャン・ベールのW>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.8

PTSDに苦しむ元軍人の人質救出請負人が、失踪し売春窟に監禁されている上院議員の娘の救出を依頼されるが、その仕事が元で底無し沼の暴力渦に飲み込まれていくスリラー映画。かなり才気走った作風。これ見ると、>>続きを読む

モリー(1998年製作の映画)

3.6

自閉症の妹の自宅介護と脳外科手術を通して変わっていく兄弟の心情と関係性をソフトなムードで描いたヒューマンドラマ映画。脳の障害の作品の帰結ってまずこうなるのは、医学的な正当性を担保できないのもあるんだろ>>続きを読む

ザ・セイント(2017年製作の映画)

3.2

イギリスのドラマ「セイント/天国野郎」の何度目かのリメイク作品。華麗なるイケメン義賊のセイントが、金融詐欺を告発しようとして娘を誘拐された男から、娘の救出を依頼される。まーキャストが微妙だよね。主役は>>続きを読む

マッチスティック・メン(2003年製作の映画)

4.1

心に闇を抱える詐欺師が生き別れになった娘と出会い、父親としての自覚に目覚めて詐欺の仕事をやめる決心をするが、最後の大仕事に思わぬ落とし穴が待ち構えている。詐欺師が主人公のストーリーという性質上、ラスト>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.7

オタク系ミュージシャンの若者が、エキセントリックな美女に恋したら7人の元カレ軍団に因縁つけられ、ゆうしゃとなって無理ゲーのクリアを目指すナンセンス・コメディ。日本のポップカルチャーの影響を受けた世界観>>続きを読む

フェイ・グリム(2006年製作の映画)

3.6

行方不明の夫の残した未発表小説「告白」の原稿を巡り、残された妻が世界中に散逸した分冊を集めていくうちに、各国の諜報部やテロリストの諜報戦に巻き込まれていくスパイ・スリラー。40年代のノワール並みの斜め>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.8

実在の詐欺師の自伝を元にした犯罪コメディ。若く大胆な天才詐欺師と堅物FBI捜査官の世界を股にかけた鬼ごっこを時代の空気を交えつつ描く。ジョン・ウィリアムズの良い仕事。コメディは上手くマッチしていたと思>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.0

知的障害の弟の面倒を見ながら一家を支える青年を中心に家族の絆を描いた90年代の名作映画。HDの割に画質がよろしくない。基本的には力のある原作を元にしたヒューマンドラマだと思うが、当時10代のディカプリ>>続きを読む

ミュート(2018年製作の映画)

3.7

近未来のベルリンを舞台に、声を失ったアーミッシュの青年が、突然失踪した恋人を探し街をさ迷うハードボイルド・サスペンス。「ブレードランナー」の世界でレフンの「ドライブ」みたいなストーリーが展開。主演のア>>続きを読む

華麗なるギャツビー(1974年製作の映画)

3.8

1920年代のアメリカの光と陰を、愛に一途に生きた男を通して退廃的ムードで描いたロマン映画。かなりアメリカ的なので現代の日本人には登場人物の心理が理解できない所多々あり。のったりした時間の流れと淡い色>>続きを読む

トゥルー・クライム(1999年製作の映画)

3.7

女にだらしのないはぐれ新聞記者が、死刑執行日に取材した黒人男性の無罪を記者の勘で見抜き、真実を明らかにしようと行動するスリラー映画。タイムリミット物。編集長のジェームズ・ウッズのドヤり演技が最高。終盤>>続きを読む

アンビュランス/地獄の殺人救急車 狙われた金髪の美女(1990年製作の映画)

3.6

マーベルスタジオで働くイラストレーターが街角で美女をナンパしている最中に女性が突然倒れて救急車で搬送され、行方不明になるスリラー映画。主役が警察から狂言を疑われるノワール風の展開だが、ドロドロした所は>>続きを読む