出演されている俳優さんたちが、皆素晴らしかった。津軽塗りの過程を示す、音響・カメラワークも、素晴らしい。
(1) 父とユウの葛藤が和らぐ過程を、特に、ユウの葛藤を、もう少し丁寧に理解したかった。>>続きを読む
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《正義》とは、何なのだろうか。
(1) 妻を危険にあわせてまで、追求する《正義》とは、一体何なのだろうか。妻をおとりに使ったとしか思えない。
(2) その妻も甥をおとりに使っており、自業自得という>>続きを読む
-90’00まで鑑賞。後日続きを鑑賞予定。
(1) インターン先のチーム長が亡くなり、ソヒが徐々に追い込まれ、情緒不安定になる過程が、前半描かれる。胸が締めつけられる、ヒリヒリと痛みを伴う描写の数々>>続きを読む
時間を忘れて見入ってしまった。
(1) 何より、俳優さんたちの演技が素晴らしい。なかでも、葛藤をもちつつも、必要な策を着実にこなそうとする、綱渡り的な由宇子の演技が素晴らしい。
(2) 世渡りする>>続きを読む
社会に痛烈なメッセージを突きつけながらも、ペダンティックでない痛快さを極めた、良作だと思う。
(1) 駐車場の時点で自首すべきだったのか?という問いは、ラストまで観れば、こたえはクリアなのではないだ>>続きを読む
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ヘソンに成績で負けて泣いていたノラが、最後にはヘソンと離れることで泣いた。未完の恋、未完の関係。
(1) ヘソンの優柔不断さが自分には引っかかってしまい、あまり響かなかった。どこか割り切れないノラも>>続きを読む
その土地の息づかいが、丁寧に記録されている。暴力的な意思決定が、どのような帰結をもたらすかを、これまで人間は学んできたのではなかったか。
(1) 自分たちに過失はないのに、家財を諦め、故郷から逃げな>>続きを読む
《言葉》の生の部分が、偶然によって顕わになる、そんなエピソードの数々だった。第一話では「勢い」が、第二話では「朗読」が、第三話では「偶然の出逢い」とロールプレイが、その人たちの想いとは裏腹に、言葉が自>>続きを読む
関心を一心にもってもらえることの《幸せ》。
(1) 相手を「大切に想う」って、一体何なのだろうか。「好き」とは何なのだろうか。忙しさを理由に、100%の関心で、隣にいるその人に向き合えないことが、ど>>続きを読む
感動だけに単に還元していない、可哀想という同情を喚起させる作為性のない、《老い》の現実に対峙する誠実さが、この作品にはある。
(1) 当たり前にできていたことが、できなくなっていく。得意だったことが>>続きを読む
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(1) 《声》の喪失は、ソウルメイト(フローラの父)との別離のトラウマだろうか。《声》の代わりに、ピアノが、世界との、他者との交信や表現の媒体となった、エイダ。ピアノを海岸沿いで弾く際の、解放的な表情>>続きを読む
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今年(前半)の上映作品で、間違いなく上位3位に入る良作だと思う。
(1) カメラワークが独特で、鑑賞者である自分が、どのアングルからのショットを期待しているかに気付かされる、メタな仕掛けになっている>>続きを読む
統一感のある、誠実な作品だと思った。
(1) 生命力 life force:
肉体・健康の軽視が、どれだけ自己と繋がれなくすることなのか、伝わってきた。健康第一。
(2) パートX:
自分のなか>>続きを読む
最高の友情だった。
(1) 中学生とヤクザ、接点が何ひとつなさそうであるにも関わらず、カラオケをとおして繋がれる。人が人に対して感じる壁など、案外簡単に超えられるのではないか、と励まされるような作品>>続きを読む
自分の想像できる次元を超えた、まさに、「創造性」の塊のような、人間性とどこまでも対峙したうえでの社会的ホラーであり、思考実験的な意欲的作品である。
(1) 父性性の愚かさを訴求しているという点では、>>続きを読む
愛と憎しみは、表裏一体なのだろうか。愛が強すぎることで、別の欲望・欲情が連鎖的に生まれ、それが周りに波及し続けているように思えた。《健全な愛》とは、何だろうか。
(1) 一見、永田のサキへの一方的な依存関係に思えるけれど、サキにとっても、永田の存在は、自己を肯定するために必要な存在だったのかもしれない。
(2) 恋人であれ、友人であれ、《健全な》関係性とは何>>続きを読む
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人間の愚かさを、まざまざと見せつけてくる作品。人には積極的には勧めはしないが、人として生きるうえで、考えるべき側面を呈示しているように思う。
(1) 職務中の飲酒行為は自ら「選択」する一方、家族のう>>続きを読む
人類のvulnerability を映像美とともに、見せつけてくれる作品だと思う。《三体》の方が、個人的にはより好み。
(1) アルビーの人となりが、なんだか憎めない。死に強迫観念を自覚的に持っていて、それから離れられなかったり、そのせいか、悲観的だったり、映画は最初から観ないと気が済まなかったり。
(2) 「関係と>>続きを読む
ふとした瞬間に、《転機》は訪れる。
(1) “Where are you from?” と聞かれたとき、その回答に躊躇せざるを得ない境遇に対して、簡単に、「共感できる」などとは決して言えない。そこに>>続きを読む
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フェミニズム映画としても、コメディとしても、十分耐えうる作品だと思う。
(1) 関与した女性が全員《勝つ》ことを目指したがゆえに演じられた、人生という名の演劇。
(2) 会話の節々に、心に刺さる言>>続きを読む
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史実に対する理解が薄く、もう一度鑑賞したい。
(1) 前半は、オッペンハイマーのユダヤ性が強調されていたように思う。何が、彼をプロジェクトへの参画に導いたのか、複数の解釈があると思うが、この点が、ひ>>続きを読む
自分には、少し早すぎる世界観だった。
(1) 象徴的表現によって、人間の愚かさ・哀れさを批判している側面が、ところどころ感じられた。ただ、すべてを受けとれたわけではなく、消化不良。もう一度、鑑賞した>>続きを読む
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決して他の人には、進んでお薦めはしないけれど、誰かと語りたくもなる、そんなリアリティのある、サスペンスというよりも、社会的ホラー作品だった。
(1) 状況に没入していたら、決して把握できないが、《善>>続きを読む
主題ではないかもしれないが、サトルと兄の関係性が、とても胸を打つ作品だと思う。
(1) 15歳から30歳の自分への手紙は、何かを未来の自分に単に伝えるものではなく、ある種の覚悟の宣誓でもあるように感>>続きを読む
涙も笑いもある、まさに、感動=感情が動く、とても豊かな作品だと感じた。
(1) かけがえのない関係性は、その人の人生を既につくっているものだからこそ、what if なんていらないのかもしれない、と>>続きを読む
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原作未読ということもあり、なんだか「何でもあり」な展開になっているように思えた。
(1) 複数の人格が累積的に同居してしまったら、人格間で衝突が起きたりしないのだろうか。ゆいの娘の瑠璃は、既に少なく>>続きを読む
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エピソード4よりも、おもしろかった。
(1) ダース・ベイダーが呼吸する音 (?) 、空気が漏れるような音が、悪の雰囲気を醸し出している。
(2) 女性が指揮をとる演出が、当時の脚本としては素晴ら>>続きを読む
人格・立ち振舞い・声色、生き様すべてが、リリーそのものであり、リリーが作品のなかで生きていた。
(1) 当初は、 “Am I beautiful?” と自問してしまうほど、自信がなかったリリーが、少>>続きを読む
十分に理解が及ばなかった。もう一度、鑑賞したい。「要領よく」生ききれない人たちの生きづらさが、コメディタッチに描かれている。そんな印象をもった。
(1) 存在の確認のための、ハグというコンセプトは好>>続きを読む
指揮者としての立ち振舞いにせよ、ドイツ語にせよ、Tarその人として生きている、圧巻の演技だった。
(1) 一言で言ってしまえば、他者を尊重せず、コントロールの対象・道具としてしか扱っていないからこそ>>続きを読む
過酷な現実を突きつけられる作品であることには、間違いない。
(1) 陈念、小北、そして刑事たちの、それぞれの《正義》が、交錯する。
(2) 法律や制度では裁けない罪がある。法律や制度では護りきれな>>続きを読む
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山田杏奈さんが好演している。転生によって、自分の人生に対して、メタな視点を獲得できたティーンのお話。
(1) 真の緊迫感や絶望感が少々薄い演出のように、感じてしまった。美月の発言や、父親からの教育虐>>続きを読む
消化不良。-24’00までで、一旦途中挫折。別日に再度鑑賞したい。
(1) 冒頭は暴力的シーンが続く。とりわけ、夫婦の自宅に押し入り、破壊的行為を繰り返すシーンは、《秩序》が一瞬にして破壊される衝撃>>続きを読む
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ユ・ヘジンさん、ユン・ゲサンさんが演じるそれぞれのキャラクターの対照性と、《同志》としての信頼関係が、この作品の骨格となっている。
(1) 言葉とは、すなわち精神。史実を映像化するにあたって、脚色は>>続きを読む