ひろるーくさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ひろるーく

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ツユクサ(2022年製作の映画)

3.5

僕は、ジム・ジャームッシュ監督の「パターソン」という作品が大好きです。アダム・ドライバー演じるパターソンというバス運転手の「ふつうの毎日の繰り返し」を描きながら、少しずつ、人生の本質に迫るような作品。>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.1

職業ものの映画は基本的に好き。
業界のことがわかる気がするし、働く意味とか意義とか情熱とか裏切りとかなんだかんだ人生の重要な部分を見ることができる気がするから。

あくまで、気がする。なんだけど。
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

映画館で観れなかったので、U-NEXTで鑑賞。

これは映画館で観る映画だとつくづく思いました。映画館だったらなーと思うことしばしば。画の迫力と音。大画面大音量で観たい作品です。

物語はシンプル。前
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.9

そろそろ公開も終わりそうなところ、間に合った。

物語はシンプル。
ベイビーボックス(日本での赤ちゃんポスト)の建物の前にソヨン(イ・ジウン)自ら生んだ赤ちゃんを置く。

その赤ちゃんを勝手に預かり、
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

今年の春頃から、映画館に行って予告を観ていると何度も何度もこの「NOPE/ノープ」が流れ、僕が大好きなジョーダン・ピール監督もふつうに全国ロードショーで観れるほど、大きな監督になったのだと感慨しました>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.0

一人の女性ユーチューバーの成功と、そこに至るまでに抱えたある男との関わりを描きながら、SNSなど今日的な承認欲求解消ツールの功罪、悲哀を描く。

監督は「BLUE/ブルー」「空白」など、近年はずれなし
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.2

超日常的な生活の中、不倫という事実を通して破綻すれすれになってしまっている若い夫婦が、「1匹の猫」へ愛を捧げるという共通体験・共通感傷を抱えながら、行き先が定まらずふらふらする。

どこにでもありそう
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.2

もうなんだか、こういう心の芯を針でチクチク刺されるような映画大好きです。

城定秀夫監督と今泉力哉監督という人気監督のコラボ企画である「L/R15」の作品。
城定監督と今泉監督がお互いの作品のために脚
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.2

噂には聞いていたが、激しいアクションのフルコース。大迫力の全部入り。

物語はシンプル。懲役中のコート・ジェントリー(ライアン・ゴズリング)がシエラ・シックスとしてCIAに雇われる。
特命の仕事を請け
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.1

日本でも公開時より隙のない直球勝負の感動作として高い評価を得ていたこの作品、動画配信されたことで鑑賞しました。

リメイク元の「エール!」は観ていないので、その比較は置いておいて、約2時間一気に物語に
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.1

一度観て3ヶ月ほどして2度目の鑑賞。
前作の刑事大上(役所広司)から、その部下刑事日岡(松坂桃李)に主役が映り、90年代初頭の呉原市(架空の市)での暴力団の抗争と背後で蠢き操る警察官の格闘が物語となる
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.1

楽しみにしていた「ザ・バットマン」。U-NEXTで観ました。

今までのバットマン映画はすべて好き。
好みはティム・バートン監督〜マイケル・キートンのシリーズ。
かっこよくて美しくてうっとするクリスト
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.3

原作があるものなので、話の内容に対してのツッコミはしない。

でも、物語自体は面白い。

愛知県の伊勢湾に浮かぶ猪狩島という小さい島にある猪狩町は、黒イチジクという農産物で町おこしを行っている。
その
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

3.6

「案外」楽しみにしていた配信開始。
Amazon Prime Videoで有料ながら配信が開始されたので観た。

なんとなくこれまでの情報で三木聡監督・脚本ならではのコメディが全体に流れ、その中で、絶
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AREA(2021年製作の映画)

4.1

アイスを残さず食べる女(河合優実)。
アイスを食べることもできないほど感情が揺さぶられている男(吉田樹)。

男の僕が観ていると、もう自殺サイトで知り合って電話で声を聞いている時点で男は女の存在に自ら
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.3

医師を多く生み継いでるいわゆる上流階級として生まれ育った華子(門脇麦)と、地方(富山県)でリストラされたばかりの父がいる家庭から努力の末、慶應義塾大学に入学してきた美紀(ミキティ=水原希子)。

この
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.1

現実と架空の物語。そこに時間軸の前後が絡む。
佐藤正午の原作小説を読まずに観たが、たぶん映画的な表現の手法が曖昧で観る者に委ねすぎる演出に感じる。

話は面白いので、たぶん原作は面白いのだと思う。あと
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アンテベラム(2020年製作の映画)

4.0

アメリカ南北戦争時代の南部側、プランテーションで白人が黒人を奴隷として扱うシーンから始まる。

そこで登場する奴隷の女性がエデン(ジャネール・モネイ)。
腰に焼き印を押されたりと白人に虐げられた生活。
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.2

2021年の7月26日から5年間、毎年この日を計6回さかのぼりながら描くことで、あるカップルの別れから出会いまでを描く。

7月26日は、てるお(池松壮亮)の誕生日。
この日は、超超特別な日だったり、
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.4

静謐の中に強い者と弱い者、強いと思っている者と弱いと思っている者が交差する。
性的倒錯者としての存在がなぜ悪なのか。
常識とは何なのか? 当たり前とは何なのか? 
はっと考えさせられる問題。そんな映画
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

4.1

面白い。
昨日「さがす」を観て悶々としていた気分が吹き飛んだ。

早川佐和子(黒木華)と早川俊夫(柄本佑)の漫画家夫婦。
佐和子の方は売れっ子漫画家で、俊夫の方はもう4年も新作を描いていない。俊夫はほ
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さがす(2022年製作の映画)

3.7

ひじょうに評価が高い作品。期待して観た。

前半3分の1くらいは、中学生原田楓役の伊東蒼が走る走る。
うだつの上がらない父親(万引きしてる!)原田智(佐藤二朗)が突然失踪し、「さがす」ところから始まる
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.1

マルチバース!
ドクター・ストレンジが開いたこの世界によって、グリーンゴブリン(スパイダーマン)、ドック・オク(スパイダーマン2)、サンドマン(スパイダーマン3)、リザード(アメイジング・スパイダーマ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.6

もう一回観たら、もっといい評価になるかもしれない。

そう思いながら書き始めるが、僕の勘違いで、この作品、監督も庵野秀明さんだと思っていたのだ。
監督は樋口真嗣さん。庵野秀明さんは総監修という立場であ
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.3

ロードムービーが好きである。
旅先の美しい風景、そこで出会う個性ある人々。洋画、邦画、それぞれ数え切れないほどの名作が生まれ、人の心を旅に誘う。
今抱え込んでいるめんどくさいことをすべて捨てて、旅に出
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.3

時代劇好き、勝新太郎好きの女子校生ハダシ(伊藤万理華)は、高校の映画クラブの部員。
だが、映画クラブのメインは、ベタな恋愛映画を撮るカリン監督(甲田まひる)たちのカリンムービークルーだ。

ハダシには
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シノノメ色の週末(2021年製作の映画)

3.2

監督・脚本は穐山茉由(あきやま・まゆ)。商業映画のでビュー作とのこと。
篠の目女子高校の卒業生3人の女性の映画。年齢は20代半ば過ぎ推定。
3人の女性は、この高校の放送部の出身。高校卒業後はお互いに連
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Ribbon(2021年製作の映画)

3.2

僕は、のん=能年玲奈のファンであり、彼女の閉ざされてしまった活躍の場が、前主演作「私をくいとめて」から再び映画という世界で動き出したことを、たいへん喜ばしく思っている。素直にうれしい。

そののんが、
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.8

高校生の木村愛(山田杏奈)には好きな男の子がいる。同じクラスの西村たとえ(作間龍斗)だ。そして西村たとえにはプラトニックな恋愛を続けている新藤美雪(芋生悠)という彼女がいる。
新藤美雪は、1型糖尿病を
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桜のような僕の恋人(2022年製作の映画)

3.0

ニヤニヤするような愛し合うカップルの行方を阻む病気。
その不治の病によって、二人の運命は(少なくとも現実の世界では)閉ざされる。

何度も観てきたこのような映画に、僕はもう感動できなくなってしまった。
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総理の夫(2021年製作の映画)

3.0

原田マハさんの原作も読んでいたし、物語は面白いし、出演者も豪華だし。

でも、退屈だったな。
テレビドラマの方が、面白い作品になるかも。
エピソードももう何本か入れた方が、女性総理誕生の困難さや社会問
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.1

ドキュメンタリードラマのディレクター由宇子(瀧内公美)はスタッフとともに、3年前に起こった女子高校生の自殺事件の取材をしていた。
女子高校生はいじめによる自殺とされたが、高校の男性教諭との交際があった
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.1

坂本裕吾監督作品は、映画好きと称する人たちの間でも、好きか嫌いかでけっこう分かれるみたい。

僕はもちろん好きである。

アクションとは最も映画的であるがゆえに、その人の動き、舞台、カメラ、照明、あら
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.9

大好きな今泉力哉監督の作品。
高校生の陽(よう=志田彩良)とその父である直(なお=井浦新)の父娘は二人暮らし。直は音楽関係の仕事をしている。直はジャズが好きなようだ。

陽の母、直の妻である三千代(み
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

ちょっと前に観たが、もう1度観てから記録に残そうと思い、結局Blu-rayを購入して2回観た。

原作(とされている)村上春樹という名前が、濱口竜介監督よりも前面に出ている風でもあるが、「されている」
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

3.8

ホリガイ(佐久間由衣)は、大学4年生でもうすぐ卒業。
単位もほぼ取っており、就職も内定を得ている。
内定先は、地元和歌山県の児童相談所の職員。公務員である。

ホリガイは内向的な性格。そして未だ処女で
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